見出し画像

デモはできないこの世の中で

全国的に映画館が休業し、鑑賞が難しくなったということで、配給会社が各種配信サービスでのレンタル配信を開始。映画『白い暴動』。

70年代のイギリスで、移民排斥・白人至上主義を掲げ、支持を伸ばす政党NF(イギリス国民戦線/British National Front)。その中で、人種差別と闘った"ロック・アゲインスト・レイシズム"に迫る社会派音楽ドキュメンタリー!

映画は、数人の若者が呼びかけた運動が最終的には10万人の行進、フェス、NFの選挙大敗までを導いたイギリスを描く。パンクバンド、クラッシュの映画だと思って見始めたが、途中から思いっきり社会派ドキュメンタリーだと気がついた。最終的には、“今”観て大正解の映画であった。

オリンピック延期のための追加経費

昨日は、来年のオリンピックの延期のためにかかる諸経費のニュース(翌日にはIOCの掲載からは削除)に驚いた。ちなみに、追加経費は3000億円。

この状況下で、精神論だけでオリンピック開催を模索しているだけの(ように見える)政府への不信感は大いに募る。

なぜ、オリンピックがこれほどまでに政治主導のイベントになってしまったのか。アスリート・ファーストからほど遠くなってしまったのか。さらに、五輪は開催都市の利益になるという神話が崩れ、IOCは各国の政治リーダーに媚を売るようになったのか。

スポーツ史やスポーツと政治の関係に詳しい一橋大学の坂上康博教授が語るPodcastがその理由を端的に指摘しているので是非聞いていただきたい。

余談だが、それにしてもpodcastは良い。この内容を文字で読んだらかなりの「圧」だが、演者の方々の理性的な声調により、スーッと内容が頭に入ってくる。ラジオやオーディオブックなどの“声メディア“のあり方も最近よく考えている。

以下は、備忘録として。

子供たちにも分かりやすいように書かれた坂上教授の著書もオススメ。


「世帯主」「辺野古」問題

昨日は、オリンピックのニュースの他に、「10万円給付、世帯主が家族分一括申請」(すべての家族は円満ではなく、世帯主がDVなどの加害者になっている場合のケースが考えられていない)。「辺野古移設、設計変更申請」(すでに軟弱地盤で護岸・岸壁の工事は密やかに中止済み。9300億円もの税金が必要という)など、見過ごせないニュースがたくさん。


デモはできないこの世の中で

SNSでは、「Twitterデモ」が始まっている。同じハッシュタグで投稿し、Twitterの「日本のトレンド」に入れることで、より多くの方々に問題を認知させること。そして、政府に声を届けることを目的とする動きだ。

よく私の韓国人の友達も言っている。「これまでの政治家たちがひどすぎた。だからこそ、私たちはずっと怒ってきた。今、真の民主主義がやっと動きだし、機能してきたと思う」と。


ニュースに触れずに一日を家の中で過ごせば、まるで世界は止まっているかのように静かだ。でも、日々、たくさんの思惑が蠢いている。目的地がないままに、ただ転覆しないように苦心しているだけの船の上はあまりにも心もとない。

冒頭の映画『白い暴動』を観て、今何が起きているかを知ること。考えること。そして、アクションを起こすことは大切なのだ、と改めて。












この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?