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本当の敵はだれだ! 『フォードVSフェラーリ』。

イーロン・マスク率いる電気自動車の大手テスラの時価総額が、GMとフォードの合計を上回るというニュースが流れてきた。「馬車や人力車」と「車」が入れ替わった時のように、車の転換期が遂に来るのだなぁ。そんなことを感慨深く思った。

映画『フォードVSフェラーリ』を観た。知り合いの車好きは、フォードとフェラーリのエンジン音の違いが聴き分けられるようで、音を浴びているだけで幸せだったという。まるでそんなことがない私は、どれだけ楽しめるか心配だったが、ヒューマンドラマとして想像をはるかに超えて楽しめた。

フォードがフェラーリにル・マンで闘いを挑むストーリーではあるが、「主人公2人が本当に闘っていたのは、はたして?」ということに、私の場合はこの映画の醍醐味があった。主人公は、元レーサーのカーデザイナー(マット・デイモン)と英国出身レーサー(クリスチャン・ベイル)の2人。ならず者2人が(仲間や家族の協力を得つつ)、大企業の論理と闘いながら、自分自身と闘う物語であった。

実話ベースなので、車好き、カーレース好きの人はオチが分かっているのだろうと思う。けれど、私はまったく何の予備知識もなかった分、映画の最期のインパクトはなかなかのものだった。

これから車はガソリンを必要としなくなる。運転も必要なくなる。おそらく空も飛び始める。そんな時代にも、車でスピードを競うことへのロマンは残るのだろうか? 

そんな来たる未来にこの映画を見たなら、きっと主人公2人は西部劇に出てくるビリー・ザ・キッドのように見えるのかもしれない。

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