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Q.資格起業家とは何でしょうか?資格起業家を目指せば成功できるのでしょうか?

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Q.資格起業家とは何でしょうか?資格起業家を目指せば成功できるのでしょうか?

横須賀先生の書籍では「資格起業家」という言葉が出てきますが、これはいったい何なのでしょうか? また、この資格起業家を選択すれば、士業として成功できるのでしょうか?横須賀先生の考えを聞かせてください。

資格起業家は、これまでとは違う士業スタイル

資格起業家というのは、これまでの士業専業スタイルではなく、セミナーやコンサルタント業などを積極的に仕掛け、先に利益を上げながら士業の営業も兼ねてしまう営業スタイルです。

これまでは、たとえば広告を出すにしても士業の仕事をダイレクトに取るというものがほとんどでした。しかし、士業の仕事はこれまで本書の中で何度もお伝えしてきたとおり、営業努力がストレートに報われにくい仕事になります。そこで、まずは売りやすいものから提供し、かつ利益を出して士業としての自分を知ってもらおうというものです。

たとえば、私がこれまで数多く実践してきたのがセミナーです。これまで士業がセミナーというと、無料か比較的低額で集客をし、顧問になってもらうというセミナーそのものでは利益を出さない仕組みで実践する人がほとんどでした。この場合のセミナーはいわゆる「フロントエンド商品」というものです。

この方法では、セミナーのクオリティが高く、そしてお客様も「ちょうど士業を探していた」という方に来てもらわなければ顧問は獲得できません。この努力とタイミングが合わさるというある意味神業のような営業スタイルは、可能性を否定することはありませんが、顧問を獲得するまでには辛抱強く待たなければなりません。

これに対して私は、セミナーそのもので収益を上げることができるように、セミナーの金額を高めに設定していました。金額は1万円以上として、セミナーそのもので収益を出すのです。つまり、「仮に士業の仕事がこなくてもしっかりお金になる」という結果を求めたのです。そしてもちろんセミナーの中で自分自身が取り扱う仕事の内容も説明します。こういった先に利益が出る仕組みをつくることが、資格起業家の営業スタイルになります。

主な成功例は、セミナー業、コンサルタント業、コーチ業

では、具体的にどのような成功事例があるか見ていきましょう。弊社では士業向けの経営スクール「経営天才塾」を運営していますが、その中でも多くの成功事例が出ています。

①セミナー業を中心とするスタイル
1万円から3万円程度の受講料を設定してセミナーを開催します。テーマは士業の仕事に関わるものから、人事制度、組織構築、経営、マーケティングなどです。ある程度高額の受講料を取ることに最初は心理的不安がありますが、その場合は、①セミナーの時間を伸ばす、②持ち帰れるものを増やす(レジュメなど)、③後日に個別相談や無料コンサルティングなどを提供することで解消できます。コストもかからないので、もっとも取り組みやすい例です。自分自身ではまだ講師ができないという方は、出版しているビジネスの有名人などに講師を依頼し、講師料を支払って成立させています。

セミナーをすることに慣れてきたら次の段階として、そのセミナーを収録して販売することができます。こうした情報コンテンツを「モノ」にすることによって、商圏の問題をクリアすることができます。士業の依頼は基本的に近い地域からしか発生しませんが、インターネットを通じて教材などの商品を販売することで、地域の壁を破ることができるのです。

②イベント型、勉強会型
異業種交流会や、情報交換のための飲み会などを開催するのがイベント型です。一方で、一定のテーマに沿って勉強会を定期的に開催するのが勉強会型です。イベント型でセミナーのような大きな収益を出すのは難しいといえますが、近い距離で人と接することができるため、長期的に続けていくことで紹介が増えていく仕組みです。

勉強型で成功している例としては、月会費を支払って参加してもらうスタイルを取ることが多く、これが継続収入につながります。経営をテーマにした勉強会や、小売りや飲食店など業種に特化した勉強会などを主催し、会員を増やしていく方法です。司法書士や行政書士などの単発系の士業はこういったビジネスモデルを積極的に取り入れていくべきでしょう。積み重なるビジネスを作り出していかなければ、どこかでどうしても安定した売上を維持するのが難しくなります。

③コンサルティング型
経営コンサルティング、人材コンサルティングなどを提供できる場合、士業の仕事よりもまずはこういった顧問を増やしていくことで安定収入が生まれます。誰でも今日からすぐにコンサルタントになれるわけではありませんが、仮に単発でもコンサルティングができれば、大きな収益源とすることが可能です。

士業以外の強みをつくろう

このほかにも、メルマガを発行して広告収益を取るスタイルや企業研修などを中心にするスタイルなどがありますが、基本的に「これをしてはいけない」というものはありません。ただし、注意したいのはあくまで士業と一貫性が取れるものに限定すべきです。セミナーや教材販売は、知識を商品とする士業に合っています。コンサルティングも同様です。あまりにも突飛過ぎるビジネスを始めると、士業との整合性がとれなくなります。そうなってくるとお客様からも「あの人は何がしたいのかわからない。何をしている人なのかわからない」と思われてしまいます。これまでの士業の発想を超えて自由に考えてほしいと考えていますが、あくまで一貫性があるビジネススタイルを取っていきたいものです。

このように士業以外に強みを持ち、さらに売りやすい商品を構えることで成功のスピードは飛躍的に早くなります。もう指をくわえて依頼を待っていなくてもよいのです。ぜひ積極的に「資格起業家」に取り組んでみてください。

【POINT】資格起業家は利益を出しながら士業の仕事を取るという理想的なビジネススタイル。ぜひ積極的に取り入れていこう。

※掲載されている内容は、作品の執筆年代・執筆された状況を考慮し、書籍販売当時のまま掲載しています。

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