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台湾ライフ|今、報道をみて思うこと


今回はちょっと独り言的な。

普段テレビを見ないので、朝起きてしばらくしてからネットニュースを見て衝撃が走った。私の中で浮かんだ言葉は「香港が香港でなくなる・・・」。

台湾に住んでいて、香港のことは常に見てきた。特に昨年夏からの状況を折に触れ見つめてきた。日本語の報道だけでなく、英語でも、つたないながらにも中国語でも、見るようにしてきた。

そして、今回の報道。出来るだけ政治的なことは書かないようにしている。けれども、これは・・・報道の自由が、言論の自由がなくなるということは、香港が香港でなくなると言うことだ。根源的な自由がなくなると言うことだ。衝撃でしかなかった。そして一歩間違えれば恐怖政治へ歩みを進めたことにもなりかねない。だからこそあのように対抗していたのだから。

香港「報道の自由」危機に 国安法、逮捕対象拡大 (NIKKEI webより)

香港警察 民主活動家の周庭氏を逮捕 香港複数のメディア (NHKより)

香港警察、大手メディア創業者を逮捕 総統府「深い遺憾と非難」表明/台湾 (フォーカス台湾)


このような状況にあって、香港は今までの香港としての価値を維持できるのだろうか?情報が透明であり、経済特区があり、中国でありつつ中国ではないような立ち位置で中国への入り口のひとつとしての役割を果たしてきた香港。返還後の教育の問題も取り上げられることもあったが、もう、香港としての本来の機能を失い、香港ではなくなるのではないか。そんな思いを抱く。

昨年のことがあり、台湾にも香港から移り住んでくる人たちが前年の1.5倍になっていると数か月前に聞いた。今はもう少し増えているだろう。台湾政府も香港からの移住のサポートをしているし、この状況を踏まえさらに移住を決意する人は増えるのではないだろうか。

台湾では、香港の次は台湾だという思いがある。漠然としたものではなく、危機感として持っている。今回のこのコロナの影響もあり、台湾が直ぐに影響を受けることはないとは思うけれども、東シナ海の情報等をみていると、本格的に介入されることを考慮した対応をさらに進めていくだろう。

今回の件で、台湾にとって一国二制度は選択肢に絶対になりえないということが証明された。どんなに親中派が中国よりの政策を取ろうとしても、今の台湾国民はNOというだろう。隙をみせるようなことは絶対にしないはず。

何よりも言論の自由が保障されていた香港に言論の自由がなくなったということが、本当に一番の衝撃だった。恐怖政治に繋がる一歩を踏み出したようにさえ感じる。次はどうなるのだろう。

答えはないけれども、今は。


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