勝手にチャレンジ1000 0021 キッチンペット

レモンを切る。
今の時期には貴重な大きな広島レモン。
種のひとつが発芽していた。

秋から冬に収穫するレモン。
大切に囲って、出荷時期を延ばしに延ばしたレモンなのだと思う。
そうして夏に出てくるものにはそれ自体が持ってる水分の多さとか力でもって耐え抜いてきたに違いない、と思わせる、大きくてしっかりとしたものが多い。皮が厚いからかもしれないけど。
味と香りはどうかと言えば、旬のレモンの、辺りに気を放つようなフレッシュ感よりは完熟のこくを感じる。もちろん酸っぱいけれど、なんというか、尖った酸っぱさではなく少しまろやかな感じがする。
そしてこういうものは種が立派だったりするのだ。
以前にもそういう端境期の大玉から既に発芽している種を発見して、双葉以上、そこそこ草としてのサイズが感じられるくらいまで育てたが、水を切らして枯らしてしまったことがある。

レモンの木が欲しかった。
種から育てるのはなかなか難しそうだけど。
こういう、みどころのありそうな種を見つけるとついつい取っておいてコップやお皿で発芽をさせようとする。
キッチンペットがあれこれあって流しの棚が片付かない。

今回の種はそんなに大きくなかったけど、しばらく育ててみることにする。

すぐ育つ、絶対育つという豆苗は、あまり食べないから育ててないけど、アボカドやマンゴーの種とか発芽させるのは面白い。

マンゴーはコートを脱ぐみたいに、大きな殻をするりと脱ぎ捨てて芽を出し、旨く育てるとかなり大きくなる。
何年か前のは鉢に移して楽しみにしてたのに、犬が掘り返してしまった。

アボカドはまん丸い種にぐるっと切れ目をいれて水栽培にしておくと種を割って芽と根が出てくる。


やがて葉が出て、少し大きくなったアボカドを鉢植えにして、冬は室内に入れて越冬させたり、お世話をしてたら2メートル近くなった。
肥料をやるでもなくひょろひょろのやせっぽちのままにしておいたら、去年の酷暑に水を切らして枯れてしまった。

大きくなりすぎたらどうしよう、と、ちらっとおもわなくもなかったけど、枯らしたのはかわいそうだったな、と、思う。こういう鉢物の手入れはその時の精神状態がけっこう反映されるような気がする。枯れてもいいや、と思うと本当に枯れてしまった。
荒れた気持ちを癒されることもあるけど、荒れた気持ちのまま枯らしてしまうこともある。

庭には去年もらって、なんとか越冬したライムの苗があるけれど、この小さなレモンも育ってくれたらいいな、と、思う。

#gardenwork1000

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