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ファミリーデーという会社イベントを開催して、見た光と影

いわゆるファミリーデーというイベントを開催しました。本社の社屋に社員と関係者を招き、社内見学やお仕事紹介、食べ物やゲームの屋台などを用意しました。「なんかいい会社だなあ」と、社員本人や社員の近しい人に思ってもらえたら成功なイベントです。

初めての試みでしたが、沢山の方に楽しんでいただき、運営スタッフも各方面から感謝やお喜びの言葉を頂けて、大成功のイベントでした。

本来であればなにがどうよかったかの成功記録を残して次回につなげるべきなのかもしれませんが今日は、光ではなく垣間見えた影について書き残しておこうと思います。

今回、「ファミリー」という言葉をイベント名称に入れたことにより、「自分には関係ないから」という言い方をする社員がいることは、開催前から気になっていました。

社員が連れて来る人なら誰でも参加可能のイベントとして、社員を通してつながりのあるステークホルダーを幅広く包含するイメージとして「ファミリー」という言葉を使いました。しかし実際は、「ファミリー=配偶者と子ども」と受け止めた方が多かったようです。そのためか配偶者や子どもがいない人からは、ごく一部ではありますが冷めた反応が聞こえて来ていました。

独身の方でも、1人で来たりお友達と来たりご両親を連れて来たりと、イベントの場を活用してくれた方もいるので人によって受け止め方はそれぞれと言えばそれまでなのですが、「私、家族いないから」とわざわざ言葉に出してまで、心の距離を取らずにはいられなかった人のことを思うと、「総務の人」としての自分の未熟さを痛感します。

会社として必要であると判断されて実施に至っているイベントです。同じ職場で働く仲間が、なんとか成功させようと汗を流して準備しているイベントです。それに対して、否定的な言葉を口に出してまで気持ちをシャットアウトしたくなった人が感じたのは、いったいなんだったのでしょうか。

それがもし「疎外感」だったのなら、運営として不足していたことがあると考えなければいけません。単純に、言葉選びに気をつければよかっただけなのか、それとも例えば運営の側、つまりおもてなし「する」側として楽しんでもらえるような仕掛けがもっとできていればよかったのか。

社内イベントは、社員が「楽しませてもらう」側であっても、「楽しませる」側であってもいいものです。学生時代の文化祭など、運営側の面白さを経験として知っている人は少なくないでしょう。そんな「楽しませる」側への巻き込みについては完全に力不足だったなと思います。

何かをお願いしたときに、こちらの予想を軽々上回ってくれる人、言った分だけ動いてくれる人、動きが読めない人とさまざまですが、反応が悪いことがあっても躊躇せずに引っ張れるだけの強さがまだまだ足りないなと思いました。

そして、楽しんでくれる人がいればいるほど、寂しい思いをする人が出ないように心を砕く繊細さも、併せ持つ必要もあるなと感じました。

光が強いほど影は濃くなる、とはよく言われることですが、「総務の人」のお仕事としては、影は可能な限り無くすことを諦めてはいけないのです。

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