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ロマンチックな夜は自分でつくる

ブリーチしている髪に久しぶりにムラシャンを塗り置きして、眉毛もそれに合わせて脱色をした。全身しっかり保湿をして、これだ!と決めていた服装に着替える。崩れてもきれいに見えるファンデーションを丁寧に重ねて、アイシャドウもチークも化粧も計算尽くし。

今夜は何も進展を期待していない男性と2人で会う夜。

それでも丁寧に一つ一つ準備をすることで、気持ちが少しずつ高まっていく。急に特別な夜に感じるから不思議だなぁと錯覚しながらも、念には念をとしっかり準備をした。

趣味をきっかけに知り合った彼とは集団では何度も会っていて、時々個人的にLINEをするくらいの適度な距離感。先日、共通する趣味関連で買い物がしたくてお願いしたところ、初めて2人で出かけることになった。

買い物の前後に予定があって、移動の都合上で車にしようという話になってドライブ+買い物というプランに。おかげで個人空間ができて、すごく個人的な会話も生まれて急に親密度が上がった気がした。

その2人での会話が楽しくて、もっと話したい気持ちが膨らんだことでもう一度ゆっくり話したいと思って誘ってみたのが今夜。
報告したいことや先日話せなかったことなど、もっと話したいことがある!と思い意を決して誘ったところ、行きましょうの返事をもらえた。時間とお金を無駄にしたくない生産性重視の印象だったので、話したいという曖昧な目的に対して快諾してもらえたことは正直いえば予想外。故にすごく嬉しかった。

尊敬できる、信頼できる、一緒にいて心地いい人。
少し前の自分だったら恋していたのでは、と思うけれど。年齢を重ねて人を好きになることに臆病になってしまったことと、彼自身に好きな人がいることを聞いているので進展は何も期待していないのだけれど。それでも礼儀としても、自分自身の気持ちを高める意味でもできる限りのお洒落をして挑んできた。

何があったわけでもない。
それでも、また行きましょうと言ってもらえたそれだけで、過ごした時間が無駄じゃなかったんだなぁと感じることができて浮き足立っている。最近の報告もできて支えになってもらえていた時もあったので感謝を伝えることもできた。
楽しかった、嬉しかっただけではなくて、次会う時までに成長しようと意欲も湧いた。こういう時間が私はすごく好き。そしてこうなることを分かっていたからこそ、準備から気合いが漲っていたんだなぁと帰りの時間でふと感じた。

男女や年齢という枠を飛び越えて、人として話せる関係。
向かうベクトルは違ったとしてもお互いに「すごくいいね!」と言い合える部分がある関係は、すごく有り難くて私に必要な存在。
あぁいつも通りだったり、適当に準備をしなくてよかった。
可愛いと思われなかったとしても、お手洗いに行ったり家に帰ってから「悪くないよね」と思える見た目で鏡の前に立てることは気持ちの安定になる。

次に会うまでに成長しよう。
そう思える人が身近にいてくれることは、それだけでとても幸せで恵まれている。

進展は期待していない。
それでも、また会いたいと思ってもらえる自分になりたいし、会った後に変な自己嫌悪にならずに素直に楽しかったと思える自分でありたい。
あわよくば、彼が会いたいと思うような人になるんだ。

環境や周囲の雰囲気はそれの手助けにはなるかもしれないけれど、サッと入った居酒屋だって、進展しない関係だって、お酒に酔わない夜だって関係ない。誰かに何かに流されることはなく、ロマンチックな夜は私がつくる。


メモ:
気合いを入れて準備したら、それはデートですよ

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