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山なんて。~Vol.2【じぶん、のぼる①】

気になったなら、行っちゃおう。
そこからただひたすらに『ヤマゴヤ』とやらを調べていた過去の自分がそこにはいた。

新たな自分の振り返りと記録。

◇ ◇ ◇

北岳

縁あって勤務することになった『ヤマゴヤ』は北岳にあるらしい。
そんな状態だった。

勤務するヤマゴヤを選んでいた基準は、

①住み込みの部屋が個室かどうか
②お風呂は毎日入れるか
③給料はいいか

であった為に、場所だとか景観だとかどうでもよかった。
結果、人生初登山で痛い目に遭うのである。

道具も装備も全く知らない私は、初期投資をどれだけ押さえて稼いで帰ってこられるか、に重点をおいて山に挑んだ。
幸いバドミントンの防寒裏起毛ジャージだとか高校のジャージだとかがあったので、登山用具で買ったというとザック、シューズくらいだったりする。

用具を買いにショップに行くと、どこの山に登るんですかー?なんて聞かれる。
北岳っていうところです、登山未経験でよくわかんないんですけど何がいるんですか?なんて話しているうちに、薄々、自分の無謀さとやろうとしていることの重大さに気づき始める。

北岳というのは日本で二番目の高峰で3193Mあるということ。
そして何より、初めての登山でソレに挑むということ。

気づいたときにはもう遅いやつである。

□ □ □

ひとりじゃない

なにか大きなもの(物理的にも)を抱えて東京へ飛んだ。
入山日の影響で予定が変わり、東京には一週間以上滞在することになった。

そもそも、ひとりで券をとって行きたい場所へ向かうなんてことが初めてで、不安だらけだったし何より怖かった。
だが、友達は家に泊めてくれたし観光地に連れていってくれたしご飯も食べに行ってくれたし、そうこうしているうちに自分でも行きたいところに行けるようになった。

手を差し伸べてくれた人、本当にありがとう。
いい人たちに巡り会えたなあと実感したよ。

□ □ □

やまなしのくせに

初めて東京から甲府に向かったあのとき、落ちた大学の横を電車で通ったあのとき。
すごくいろいろなことを考えたのを覚えている。

落ちていなかったら、な

永遠に答えのでない問いだけどやっぱり考えてしまった。

車窓から見えるどんどん変わる風景と増し増ししてくる山たちで

自分は本当に来てしまったんだなあ

と、これまたいろいろな感情が沸き上がってきた。
そして、ちょっとだけ自分を褒めたくなったのはここだけのひみつ。

次につづく。。

カンボジアに学校を建てたり、愛で地球を救ったりはしませんが、貴方を見たことのない世界にちょっとだけ連れていけます。