人生に負けても将棋は逆転できる(その1)

画像1 見れば分かるが、銀損確定である。こちらも馬を作れそうだが、銀損では話にならない。投げっぷりの良い人ならここで投了しているだろう。
画像2 なんとか桂馬を働かせて金の両取りをかけ、少し駒損を取り戻せるかと思ったら飛車を回られてしまった。どっちの金を取っても攻守の最大の要である馬を抜かれる。しかし、黙っていたら桂馬を銀でむしりとられる
画像3 こういう場合、相手の王様に近い駒を取るのが鉄則だが、あっさり成桂を取られそうな気配。普通は7二の銀を取るが、同玉で相手の王様に何の脅威もない
画像4 そこでワタシはどうしたか。金を打って相手の飛車を自分の王様の近くに成らせ、その上飛車を捨てる桂跳ねである。もちろん狙い筋はあるのだが、やけのやんぱちにもほどがある。相手はこちらの頭がおかしくなったのではないかと思ったのではないか
画像5 大詰めだが、もちろんワタシの負けである。しかし、二枚の飛車で攻められながら微妙に詰まない(はず)。王手に対する合駒に銀でなくわざわざ角を打った意味が分かれば6五の金を取って終わりだったはずなのだが……
画像6 8七の銀をとって楽勝と思ったら、銀を捨てられて詰んでいた。頓死である。これが金打ちの狙いだったんですね。以下、△同玉▲8二銀△9二玉▲8一銀不成△9三玉▲8五桂△8四玉▲7五金まで、打った金がぴったり働く9手詰め

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?