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美しい日本・・・語


たとえば東京から友達が遊びにくる。関西で面白いところといったらどこ、と聞かれて、関西が誇れる場所、と一生懸命考えて「民博(民族学博物館)!」と答える。
こういうとき、僕は東京の友達に対して「関西」を代表する気持ちで、関西の素晴らしさを知ってもらいたい、誇りたい、みたいな気持ちになっている。愛国心ならぬ、愛関西心である。

そういうレベルで「愛国心」を考えてみる。僕が一番好きな「日本」は何か?

「日本語」である。

日本語って、他のどの言語ともあまり似ていない文法を持ち(モンゴル語が一番似ているらしいが)、古代より脈々と素晴らしい文芸作品を持ち、それらの珠玉を僕らは「原語で」読むことが出来る。こういうとき、日本語で育ったことを嬉しく誇らしく思い、日本人でよかったと思う。

僕は文芸が好きなのでそこに「愛国心」を発露するけれど、他の人もそれぞれの「愛国心」を持ってるだろう。国を愛する心はそういう自発的なものであって、そうでない「教えられた」愛国心なんて、当然ながらまがいものである。

愛国心を連呼するクソみたいな政治家のおかげで、どんどん日本が嫌いになる。誰だって自分の生まれた国を愛したい。邪魔してるのはお前らじゃないか。
まったく!

諫早菖蒲日記・落城記
野呂邦暢
文遊社

美しい言葉、といえば、この人かなぁ、僕は。
『諫早菖蒲日記』と『落城記』は全世界の文芸作品で一位と二位の美しさだと思います!

(シミルボン 2017.9)

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