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朧月夜

スーパーについてふと空を見上げると、雲でモヤがかかった満月が浮かんでいました。これが朧月なのかな?という疑問が頭をよぎり、同時に、朧月なんてよく覚えていたな〜と思いました。

私は実家が二世帯住宅で、特に小さい頃は祖父母と過ごす時間も長く、祖母はよく私に歌をうたってくれました。そのうちの一つが「朧月夜」でした。当時は難しい言葉が並んだその歌の意味などはまったく考えず、音として覚えて、一緒に歌っていました。それを十何年ぶりにこれと言ったきっかけもなく思い出すなんて。音でしか認識していなかったオボロヅキヨが私の中で朧月夜になった瞬間でした。

いい機会なので朧月夜について調べてみることにしました。

そもそも、朧月夜とは、春の夜に月がほのかに霞んでいる情景をあらわす言葉のようです。今は2月なので、もしかしたら私が見たものは朧月夜じゃないのかも…?でも旧暦で言うと2月は春なので、朧月夜なのかも…?

『朧月夜』は作曲を岡野貞一さん、作詞を高野辰之さんがされた唱歌だそうで、この二人は他にも『故郷』や『春が来た』、『紅葉』など多くの有名な唱歌をつくっている方々でした。すごい人たちだ〜。

以下歌詞です。

菜の花畠(ばたけ)に 入り日薄れ
見わたす山の端(は) 霞(かすみ)ふかし
春風そよふく 空を見れば
夕月かかりて におい淡(あわ)し

里わの火影(ほかげ)も 森の色も
田中の小路(こみち)を たどる人も
蛙(かわず)のなくねも かねの音も
さながら霞(かす)める 朧月夜

後にリンクを貼っているサイトでは歌詞の意味と現代語訳が載っていたのでそれも見てみると…

菜の花畑に夕陽が沈み
山々の稜線(りょうせん)を見渡せば
霞が深くかかっている
春風がそよそよと吹き 空を見上げれば
夕方頃の月がかかって 淡く色づいている

人里の家々の灯りも 森の緑も
田んぼの中のあぜ道を歩く人も
カエルの鳴く声も お寺の鐘の音も
すべてが霞む(かすむ) 朧月夜

のどかな田舎の風景が目の前に広がるような美しい詞です。歌詞を読んでいるだけなのに、色が見え、音が聞こえてくる。自分がまだ幼い頃の地元を思い出しました。

朧月夜について、ちょっと大きくなった今思い出すことができてよかった〜。これを調べてから、頭の中で朧月夜のリピート再生が止まらない風流な夕凪でした。また月見てみよ。

おわり。

参考にさせていただいたサイト↓

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