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修繕積立金の「簿外債務」を減らす2つの処方箋

前回の記事「マンション管理組合が抱える4つのリスク」で話したように、管理組合はそのスタート時点から2つの財務的な問題を内包しています。

◆ 一般(管理費)会計の「隠れメタボ」体質

管理組合の主たる支出である管理会社への委託費が割高な設定になっており、高い機会費用の負担を強いられていること。

◆ 修繕積立金会計の「簿外債務」問題

新築当初の修繕積立金の徴収額がマンション販売会社によって恣意的に低く設定されているために、将来的に徴収額を大幅に増やさない限り資金不足に陥ることが確実であること。

簿外債務問題を解決する処方箋は2つ

管理組合には消費用の財布(一般会計)と貯蓄用の財布(修繕積立金)の2つがあるのですが、貯蓄用の財布はこのままだと修繕工事の費用が賄えずに資金不足に陥ることが確実です。

一方、消費の財布は一見したところちょうどバランスしているように見えるが、実はムダだらけなのです。

さて、どうすればいいでしょう?


そう、消費用の財布のムダを省いて余剰金を捻出し、その余剰金を貯蓄用の財布に移し変えればよいのです。

つまり、将来的な負担をなるべく増やさないで簿外債務問題を解決するには、管理委託費などの支出のムダを徹底的に省くことで資金を生み出し貯蓄にまわせばよい、ということです。

ただ、これだけでは十分ではありません。

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