見出し画像

パラグライダーな日々 「クロスカントリーフライト」

今日も皆さんお疲れ様です。また、ご訪問いただきありがとございます。
パラグライダーが趣味のよねけんです。
今回はパラグライダーを始めた人が憧れるであろうクロスカントリーフライトについてです。

クロスカントリーフライトとは

 クロスカントリーフライトに関する説明で一番しっくりくるのは次の説明でした。

❝管理されたエリアを離れ長距離を飛行することで、野外飛行とも言う。管理されたエリアとは一般的に半径5km以内をいう。これはエリアを管理するものが双眼鏡などをもちいても、目視できる距離の限界が5km程度である事から定められ、これ以上の距離を離れ飛ぶことをクロスカントリー飛行(フライト)とJHFが定義した。❞

Copyright (C) 2010 浜名湖パラグライダースクール

つまり、テイクオフ(離陸場)やランディング(着陸場)といった位置から、人間が目視、あるいは双眼鏡で視認できる範囲を越えてフライトすることを指します。

いつかはクロスカントリー その飛び方は

 パラグライダーを始めて周囲のパイロット証取得者を見ていると、想像もつかない距離を飛んでいることを知ります。獅子吼エリアだとテイクオフから瀬女高原富山県のつくばねエリアへのフライトになります。Σ( ̄ロ ̄lll)
地図で示すとこんな感じになります。上が能登半島で北を指します。

分かりやすいように能登半島を入れてルートを表示しています
獅子吼-瀬女高原:17.7km
獅子吼-つくばね:24.9km

 以前の記事で紹介した通り、獅子吼エリアの講習生(B級パイロット、ノービスパイロット)はフライトと言っても、南北の差し渡しで2~5kmの範囲を行ったり来たりしています。B級パイロットから見るととんでもない距離です。そんな中で瀬女高原まで飛んできたというパイロットを見ると(少し大げさですが)畏敬の念すら覚えます。
 そうすると自分も「いつかはクロスカントリー」と思うようになりました。昔の車のCM(※1)みたいですけど(笑)
 クロスカントリーの飛び方は実はシンプルです。ソアリング(上昇気流を捉えること)で高度を上げて、目的地にグライド(パラグライダーを企図する方向に飛ばすこと)し、高度が下がったらソアリングで高度を上げて・・・の繰り返しです。

 クロスカントリーフライトの飛距離は国を含めた地域、エリアによっての難易度が違うため変わります。調べてみれば分かりますが、獅子吼エリアのこの距離は決して長い部類には入らないです。ただ、地元で育って土地勘のある自分としては、それを差し引いても難しいと感じました。高圧電線が多く、途中でランディングできそうな土地も少ないためです。実際に他のエリアの方々から見ても、同じ意見で難しいと感じるとのことでした。

実はフライトスキルの集大成

 何年か経ち、自分もパイロット証を取得しました。以前よりも遠くまで飛んで戻ってくることができるようになると、少しづつ、今のフライトでは物足りなくなってきます。人間の慣れや欲望というのは恐ろしいもので、徐々に瀬女高原へのクロスカントリーフライトを意識した飛び方や、気象条件の情報収集を行うようになりました。
 そして「いつかはクロスカントリー」への挑戦となりました。ソアリングして高度を上げてグライドしてのシンプルなフライトなのに、実際に飛んでみると、目的地に着けない惨敗の連続となります。Σ( ̄ロ ̄lll)
 失敗の内容を話してインストラクターさんからアドバイスをもらったり、自分でのGPSのフライトログ(※2)の解析など行い、自分に足りないスキルの見直しをするという期間が1年程ありました。結局、日頃のフライトで培っているスキルをちゃんと使えること、スキルの集大成が必要というのが結論でした。

必要なスキルとは

 僕なりに気づいたパラグライダー操作の視点からリストアップしたスキル項目です。

ソアリング1    :高く更に高く
ソアリング2    :低高度からの復活
ソアリング3    :高度キープ
アクセルワーク   :対地滑空比が重要 (有料記事)
グライドコース   :目標に真っすぐ飛ぶこと
グライドパス    :どこまで到達するか (有料記事)
GPSバリオと計器飛行 :滑空比の重要性
緊急降下      :ビッグイヤーだけで良いのか

フライトプランを考える

 飛ぶためのスキルはあっても戦略:プランも重要になります。タイミングを含む日時、風向、風速、上昇可能な高度を含む気象条件、フライトに対する考え方の視点での項目です。

地形の確認   :マップだけではわからない
地形とコース  :飛ぶこととランディングは相反する
気象条件1   :気象条件が良いかどうかはフライヤー次第
瀬女高原の攻略 :攻略の条件とは (有料記事)
・気象条件2    :データの入手と分析
・グライダーの性能:B、HighEnd-B、Cはどれがいいのか
・クロスカントリーとコンペの違い
・「行けるときに行く」 & 「成功は運次第」は本当か

瀬女高原まで連れて行ってと言われるが


翼よ! あれが瀬女高原と手取川ダムだ!

 2021年の11月。ついに自力で瀬女高原へのクロスカントリーフライトに成功しました。そうなると、周囲の講習生から「瀬女まで行ったんですか?」とか、同じ頃入校のパイロットたちからも「瀬女高原まで一緒に飛んで連れて行って」とか言われるようになります。
 正直、一人でも行くのがやっとやっと(苦笑)なのに、他のパイロットを意識しながら飛ぶなんて芸当は、今の自分には無理です。
 そんなこともあり、以降、上記の項目沿った記事をアップしますので、僕が連れて行く代わりに、目を通して自らのフライトに役立てて欲しいと思っています。

注意これ以降のクロスカントリーに関する記事はパラグライダーのフライヤーが読むことを想定した内容になります。題目が「クロスカントリー 〇〇××」となっているのはガチ記事になります。それでもOKという方はお付き合いください。
 なお「パラグライダーな日々」で始まる記事は従来通りの砕け散った記事のままですのでよろしくお願いいたします。

まだまだパラグライダーな日々はつづきます。

※1:昔の車のCM
TOYOTAのクラウンのCMで「いつかはクラウン」というフレーズのテレビCMが昔流れていました。これが分かる人って年代がバレバレですね。バレバレっていうのも死語か。

※2:GPSのフライトログ
他の記事で出ているバリオメータのこと。GPSを搭載しているモデルはGPSの位置情報をログとして残すことができる。データはGoogle Earthなどで見ることができる。そのうち、フライト機器の記事も書くつもりです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?