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2023年の面白かったゲーム

2023年のゲームで面白かったものベスト3!
順不同。

『沈黙ノ艦長』

「全艦、状況を報告せよ!」の艦長の声でゲームが始まり、艦長は、たった1分間、「左舷方向から敵機襲来!」などの危機的な状況をつぎつぎと報告(報告すべきことはカードに書いてある)。
「艦長ご命令を!」「艦長、我々はどうしたら?」「艦長!!」
艦長が、報告を脳内吟味して「後方、ワープ用意」「右舷!主砲準備」と決断。
「撃てーーーッ!!」
のあとは、報告したカードを色によって配置して、どちらの方向に敵が多くて、どちらの方向に少ないか確認、艦長の決断が合っているかどうかを確認。
っていうゲーム。アニメの名場面を実際にロールプレイする楽しさ。1分間わちゃわちゃ声を出す楽しさ。決断する楽しさ。
ロールプレイする楽しさが「軽いゲーム」として遊べる傑作。

『The Cosmic Wheel Sisterhood』

Switch版で遊んだのでバグがあって(いい場面で落ちた)やーんだけど、それを差し引いても大傑作なのでベスト3に入れざるをえない。大傑作。
魔女フォルトゥーナが主人公のアドベンチャーゲームなのだが、やー、すごい。
グラフィック・パーツを組み合わせてタロット的なカードを画面上で作る楽しさ。そして、そのカードによってプレイヤーの選択肢ができるゲームシステムの妙。アドベンチャーゲームの選択肢をプレイヤーが作る(しかも、それがタロット的な象徴カード!)っていうところにしびれまくる。
しかも、物語が、予想の斜め上をいく展開(ネタバレしたくないので書かないけど!)。魔女世界観も、ドリーミーな魔女じゃなくて、現実世界の魔女コミュニティを反映していてて、正座してプレイしなおしたい傑作。

『チャレンジャーズ!』

デッキ構築型TCGの、たとえばポケモンカードのゲーム大会をモチーフにしたボードゲーム!っていうコンセプトが天才。ポケモンカード的なTCGをモチーフにしたんじゃなくて、大会を!っていう枠組みの大きさ、ね。
ゲームの仕組みを他のジャンルに持ち込んだんじゃなくて、ゲーム大会というゲームのフレームから飛び出した、ゲーム運営というフレームをゲームのなかに持ち込んだことが画期的で、そして、それをちゃんと面白くゲーム化したところがすごい。
8人プレイでも、席替えをしながら違う相手と1対1で対戦するっていう「席替え」をゲーム内に取り込んだ(これ以前に、こんなに席替えさせるメカニクスのゲームってあった?)。
席を替えつつ違う相手と対戦し、手札とするカードを増やしつつ減らしつつデッキを構築する、その部分を楽しませるために他の部分を削ぎ落とした潔さ(対戦部分は、ほぼ上からめくっていくだけの坊主めくり的なシンプルさ。ここが複雑になるとそれぞれの対戦終了時間がまちまちになって待ち時間が生じたり、デッキ構築部分に焦点が当たらなくなったりする)。

実は米光が作った『いっしゅんジェスチャーはぁ?』も席を移動することが必須の、席替えメカニクスなゲームなんだけど、こんなスマートな手があったかーっやられたーっていう驚愕もふくめて『チャレンジャーズ!』をベスト3に選ばせてもらった。

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