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夢中と集中の違い

「夢中になってゲームをしていたら、夜になっていた」
「勉強に集中していたら、おなかが空いてきた」

夢中と集中、このふたつの違いって何だろう?
そんな疑問を持ったので考えてみます。

まず、それぞれの言葉の意味を国語辞典などで調べてみると、

夢中・・・物事に熱中して我を忘れること
集中・・・1ヶ所に注意を集めること

大体このようなニュアンスで使われていました。
では、夢中と集中、それぞれの様子はどうでしょうか。

ここからが夢中で、ここまで集中で、、
と、はっきり分けることは難しいと思います。

ですので、言葉の意味は違うけど、それを指す行動や様子は似ているもの。
そのように考えました。

では、そこにどんな違いがあるのか?
調べていると、こんな動画を見つけました。
※プレビュー画像で見覚えのない方は、短い動画ですのでぜひご覧ください!

↓以下ネタバレになります。


この動画は、錯視実験の映像として有名です。
内容は、白チームと黒チームに分かれてバスケのボールをパスし合ってるところに、突然ゴリラがまぎれこむというもの。20秒経過したくらいで、右から歩いてきて、中央で胸を鳴らすポーズを取った後、左へ通り過ぎます。

この動画の前に「パスを数えてください」とアナウンスがでます。すると、パスを数えながら映像を見ることで、半数の人がゴリラに気づかないのです。

ゴリラは決してコソコソしているのではなく、堂々と歩いています。
ですが、「パスを数えることに集中しよう」「ボールに注意を集めよう」
という意識が働くため、ゴリラなどの周りの景色に気が行かなくなるのです。

このことから、集中するというのは「自ら注意を集めにいくことであり、意識的に行うもの」だといえるでしょう。

これがもし、パスを数える指令がなければ、どうなっていたでしょうか。
恐らくですが、ゴリラをすぐに見つけられたと思います。
バスケをしているときにゴリラが来るなんて普通予想できないですよね。
「えっ!なんで!ゴリラ!びっくり!」
と驚いて、バスケからゴリラへと、注意が向かってしまうと思います。
あくまでも仮説ですが、恐らくゴリラの動きに「夢中にさせられる」のではないでしょうか。
つまり、夢中は「自然と注意が集められることであり、無意識的に行ってしまうもの」だといえます。

また、ただ行うだけでなくて、「継続すること」がキーだと思います。
そしてそれは、夢中と集中、どちらにも共通していると思います。

好きなことや気になることから何かをやり続けてしまう、それが夢中。
今日はこれをやろう!と決めて何かをやり続ける、それが集中。
意識的でも無意識的でも「やり続ける」というのがキー。
それを端から見た様子を「没頭」と呼ぶのではないでしょうか。
そして、意識して自ら「没頭」の状態になれる人を「集中力が高い」というのだと思います。

この「没頭」のモードに、自らスイッチを切り替えられる人って、なかなかいないと思います。
なぜなら、今の世の中は素敵なことで溢れているから。

だから、集中力を身に付けるためにはまず、「夢中になることを通して没頭モードを覚える」ことからはじめるべきだと思います。

野球やサッカーといった体を動かすことでもいいし、
ゲームのようにコンピュータを動かすことでもいいと思います。

夢中になることで、注意が集められて没頭モードに入る状態がわかってくる。
そうすると、それを「自ら意識してやり続ける」ことができるのではないでしょうか?

勉強の英語「Study」の語源は、夢中になるという意味だそう。
夢中になって、没頭モードを知るから、集中できる。
まず夢中からはじめよ!
そう思い、夢中になってここまで書き続けました。
ご覧いただきありがとうございました。

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