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東京ムカデ 第40話

第40話



・・月日は流れ数年後の春。

寄子は、ベランダで鉢植えに水をやっていたとき小さなムカデを見つけ、一気に色々なことを思い出していた。


「ちょっと、長い時間ベランダで何してるの⁇」と、寄子に話しかけるものがいた。


あまりにベランダから出てこない寄子に声の主が覗きに来たのだ。


呼びかけに、ハッと我に帰る寄子。

「ムカデいた!ヤスデ?ムカデ!なんでいるのよ!」


「春先から夏にかけてはしょうがないでしょ!」



ニコニコして寄子の方をみているのは森育三郎だ。

山あり谷あり、偶然があり、大騒ぎがあり、2人は夫婦となっていた。


まさか結婚するなんて‼︎と1番驚いたのは本人達だ。

お互いの両親も年の差や色々なことに初めは困惑していたが、楽しそうな2人を見て祝福してくれている。


寄子が勘違いから事務室を飛び出して空港まで走った話は、その後もずっとるり子たちによって語り継がれる伝説みたいなものになっていた。

相変わらず寄子は大学で働き、育三郎はサラリーマンとして新しいスタートを切っている。

時々お互い(この人何を言ってるんだろう?)


と、シーンとなったりもするが、おかしな2人の珍道中はこれからも続いていく。


〜寄子、令和へ向かって〜    へつづく

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