第31話

久しぶりに母とゆっくり時間を過ごした寄子。 母はポジティブであっけらかんとした性格で、今回将来のことを色々言われるかと思っていたのだが、ほぼそんな話は出ず、今ハマっているドラマの話題や寄子の２つ年上の姉、みきの家族の話題を楽しそうに話すのだった。

寄子の姉、みきは寄子とは正反対で社交的な性格。これまたポジティブが服を着て歩いているような人で、エアロビクスやズンバなどのインストラクターとして色々な国をまわり、今はモルディブで出会った男性と結婚し15歳になる息子がいる。みきの家族は、大阪の母の近くで暮らしていた。

母も、年をとってきたなぁ、、と寄子は思った。

（ほんとなら、例えばいい人が出来て結婚を考えている、なんて事が私にもあれば、お母さんもお父さんもホッとするんだろうな、、）

こんなことが頭をふっとよぎる寄子であったが、母春子は、

「人生は人それぞれ、いろんな生き方があっていいのよ！ カカカカ」と笑うのであった。

「カカカカ・・！ ？ 何そのどっかで聞いたことあるような笑い方！！！！」

「⁇⁇」  

キョトンとする母。 鈍臭いがどこか憎めない独特の感性を持つ娘。

こんな親子であった。

つづく