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アンドロメダ銀河の現在と未来


https://apod.nasa.gov/apod/ap231007.html

この美しく雄大な銀河は、M31(メシエカタログ番号31番)、アンドロメダ銀河ですな。

メシエ
フランスの天文学者(1730-1817)。星雲のメシエカタログをつくり、13個の彗星を発見した。メシエはパリのクリューニー僧院跡の観測所に天文学者デリール(J.N. Delisle)の助手として働き、彗星探しでは「王の彗星狩りの役」についた。例えば、メシエカタログの第1番はカニ星雲 (M1)、アンドロメダ銀河は第31番 (M31)で、メシエは全体で103天体を記載した。ただし、カタログ番号はM110まである。メシエカタログは、天球上の位置によって整理・登録されているのでなく、彗星探しのときに記録したものをまとめたカタログである

天文学辞典

つまり、メシエはアンドロメダ銀河を星雲だと思ったわけですな。

そもそも、天の川銀河の外にも銀河がある、つまり宇宙は天の川銀河の中だけでない、もっと広がりがあるということがわかったのが、1923年のこと(ハッブルが発見した)だから、メシエが星雲と考えたのも無理からぬことです。

この写真は、可視光線で捉えた、ハッブル、すばる、メイヨール望遠鏡の画像を合成したものだそうです。

この写真を見ると、アンドロメダ銀河は、周辺部分は青くひり、中に茶色に見える部分が渦巻き、真ん中の核は、白く輝いている。また、青い周辺部と茶色の渦巻き部分には、小さな花がたくさん咲いたようなピン色の部分がある。

これでわかるのは、青い部分は、若い星がたくさんあるところだということ。なぜなら、青く輝く星は、高温の星で、高温の星は質量が大きく短命だからです。

茶色の部分は、星の材料となる星間物質が豊富にあるところ。そして、ピンクのところは、今まさに星ができつつあるところです。

星ができつつあるところは、まだ、星が周辺の星間物質を吸収しきれていないので、星から出る光のうち、波長の短い光は星間物質に吸収されたり反射して、結果的に我々のところに届くのは、波長の長い赤い光になるからだ。

ということを考えると、アンドロメダ銀河というのは、とても星形成が盛んな銀河だということです。


https://apod.nasa.gov/apod/ap231007.html

さて、この写真は、スッピッツア宇宙望遠鏡で撮影された、アンドロメダ銀河の赤外線写真です。
オレンジのところが、赤外線の強いところ。

この写真を最初の写真と比べると、最初の写真茶色の部分とオレンジ色が重なっていることがわかる。

つまり、ここには、星によって温められた、膨大なダストがあるということになる。

ダストは、星の原材料であり、将来ここから、膨大な数の星が誕生することなる。

最も、実際にここから星が生まれるのは、数億年先と遠い未来のことだが、それでも、我々の天の川銀河とアンドロメダ銀河が合体する数十億年より、ずっと前の話だ。


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