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ANGERSWING#26

豊かさのことを考える。
自分にとってどんな状態を豊かとするのだろう。

貧しさに目を向けた時に、それは他者との比較であることが多い気がする。
あの人に比べて何かを持ってないとか立場にいないとか、だから貧しい。みたいな結果になりそう。

もちろん自分自身の中で「ああ、貧しいな」って思うことはあるか。誰かに優しい態度を取れなかったとか。
でもそれは他者との比較ではないけれど、状態が良い時の自分と比較をした結果のような気がする。それってもうほぼ他者では?

書いている現時点で、物的な豊かさと心的な豊かさが文中で混同されているけど、いずれにせよ豊かさって自覚的になるのが難しい気がする。
他者を見ていて、物的に/心的に豊かな人だなあって認識することはあれど、自分のことを豊かだって認識・認定することってどうだろう。
自分のことを豊かだと認めてあげられることはとても素敵なことだと思うのだけど、自惚れに繋がってしまうような状況もある気がして。

他者と比較した上で自身の豊か指数を測ったときに出てくる「自分は豊かだ」って言葉が自惚なのだろうか。

「自分は恵まれているなあ」と思ってしまうことがよくある。
それは明らかに他者と比較して、現状を鑑みた時に出てくる言葉だ。

「自分は豊か」という言葉と「自分は恵まれている」という言葉に差はあるのだろうか。

恵まれているというのは運要素が強い気がする。
豊かという言葉は資本主義を制した感がある。いや、そんなこともないか。もっと良い場面で豊かという言葉が使われているのを見たことが当然のごとくある。

やはり物的な豊かさと心的な豊かさを混同してはいけないらしい。

肥沃な土地を豊かさの象徴とした時、心の豊かさはそのイメージに私は繋がる。
ナイル川が氾濫して、肥沃な土地が生まれて、そこで農業が発展して、生活も発展して、物的な豊かさに繋がっていくみたいなこともあるのだけど。どちらかと言えば、氾濫した土地に人為的な手が加わらず、新芽が次々と芽吹いていくイメージ。

お金は欲しいけどね、新しいカメラも買いたいし。
でもお金が降ってくるイメージよりも、新芽が芽吹くイメージの方が私にとっての豊かさだなと思う。

物的な豊かさは泥沼って感じ。

いやあ、なんか綺麗事ばかり書いてるのか。

自分にとっての豊かさ。他者にとっての豊かさ。役にとっての豊かさ。政治家にとっての豊かさ。全部違う気はする。

でも日常を生きていて、心が貧しくなるような出来事がたくさん起こるなと思う。そこに鈍感になることで生きづらさから目を逸らしている社会だなと思う。

答えは出ないな。
自分にとっての豊かさと役にとっての豊かさの違い。
豊かさの話、自分の中に留めずに他者との対話の中で見つけていきたいな。

独りよがりにならないヨ。

<日本劇団協議会主催>
日本の演劇人を育てるプロジェクト
新進劇団育成公演

劇団Q+
『ANGERSWING /
アンガーズウイング・アンガースウィング』
ー家族の庭、その香りは秘密をささやくー

脚本=弓月玲 原案・演出=柳本順也

◎日程
2024年7月3日(水)〜 7月7日(日)

【公演スケジュール】
7/3(水)W 19時~
7/4(木)S 19時~
7/5(金)W 14時~/S 19時~
7/6(土)S 13時~/W 18時~
7/7(日)W 12時30分~/S 16時30分~

【チケット】
前売一般 = 4,500円
当日一般 = 5,000円
U22= 3,000円

◎劇場
下北沢 駅前劇場

⋱チケット発売⋰
2024 年 5月 1日(水)開始

https://www.gekidan-q.com/

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