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カラッポの心

スランプ」という言葉がある。

スランプの意味を調べてみると「心身の調子が一時的に不振になっている状態。 また、実力が発揮できず、成績などが一時的に落ち込んでいる状態。」と出てきた。

野球選手によくこの言葉が使われることが多く、おおまかな概念としての言葉で、実際のところ明確な理由は本人に聞いても分からない。

こういうことを書くと僕は今一種のスランプに陥ってると思われるかもしれませんが、実際のところ、半分アタリで半分ハズレです。

昔はそういう病気や心の不調をそれなりに人に伝えて「私今こういう状態なんです。少しだけ可哀想に思いませんか?」的なことを話していたが、今となっては当時の自分が恥ずかしくて仕方がない。今の世知辛い世の中だと「だから?」って言われて終わりだと思う。(当時も?)

振り返ってみると、僕の人生は失敗ばかりだ。

消したい過去。誤った選択。惨めだった自分。

思い返せば吐き気がする。それと同時に自分がいつも以上に情けなく感じてしまう。

去年から僕の人生は少しばかり変わった。

ある人に憧れてYouTubeとやらを始めたり、詳しくは言えないが、裏でも色々と活動を始めた。最初の頃はそれなりに楽しくて生きがい的なものを感じられて嬉しかった。

しかしそれは一夜の夢的なもので、楽しさは苦しさへと変わってしまった。深く問い詰めれば問い詰める程、周囲の存在がまぶしくなるばかり。世の中の光と影じゃないが、そういうコントラストを日々嫌と言うほど知らされることになった。

「なにが違うの?」

「いいな。羨ましいな。こんなん生き恥晒してるみたいや...。」

「あの人にはなんで沢山の人が集まって、自分には何もないの...。もしかして裏でお金とか渡してる?電子決済?」

口では絶対にこんなことは言えないが、正直そういう欲ばかりが頭の中を渦巻いている。高校生の時以来の図書館に行っては、自己啓発本やビジネス本。さらには心理学の本を読む日々が少しの間続いた。そして自分自身を見つめなおし、生活と今やってる挑戦を違う角度から再スタートした。

そして今年の3月に部屋で倒れてしまい、4日ほど軽く入院した。

医師からはストレスや神経からくる病気だと診断を受けた。この際病気のスペシャリストに色々聞いてみようと思い、「以前から抜け毛が酷くて。あと心なしか毛が細くなった気がするんですけど...。」と伝えてみると、「恐らく円形脱毛症かもしれないですね。今は大丈夫だと思いますが、将来の事を考えると、そういうことも注意してくださいね。」と言われ、資料などをもらった。

「なんでこんなことになるんかな。」

病室のベッドの上で窓の外を眺めながら僕は毎日疑問を浮かべていた。

「今やってることは本当に自分が望んでることなのか?」

「もっと違う生き方や考え方もできたんじゃないか?」

暗い病室の中で誰にもバレないように涙を流しながら自分に訴えかけた。そして、「なんでそういう人やメディアに憧れてしまったんだ」と自分自身を悔やんだ。

退院の1日前に母が見舞いに来た際にすべてのことを話した。母は僕以上にそういうネット関係やメディアに詳しくない方だ。母に打ち明けた自分があまりにも惨めすぎたため何を言われたか分からないが、「辛いけど、今の時代こういうことをしなきゃ生きていけない。少しでも楽しく生きるためにわ」という言葉を言った記憶は残っている。


「〇〇さんはそのままでいてくださいね。」

「無理しないで」

ありがたいことにフォロワーさんからたまにコメントやらリプをいただくことがある。それはすごく嬉しいし、やっててよかったという気持ちにもなれる。

昔の僕ならそれまでだった。

だけど、本気で挑戦するなら真剣にやるべきだと最近はより一層感じる。それは皮肉でもなんでもなく、ただ純粋な気持ちだ。

みんなが挑戦して成果をだして前を歩いているのに、僕だけは同じ位置のままずっと立ち尽くしてる感覚だからだ。それがたまに周囲の言葉で「これが僕の限界か」と自覚してしまいそうになり、変な恨みや思想になってしまいかねない。

「そんな存在のままで終わりたくない。少しでもいいからキッカケが欲しい。何かを変えなくちゃ。」

今年の2月頃、ある業界の面接を受け、最終面接まで進めたものの、「死ぬ時に楽しかったと思えるようになりたいです。そして同じ気持ちを抱えてる人を安心させたいです。」と言った後に「精神疾患とかありますか?」と言われ、結果見事に落ちた。

そして「少しでも毎日が楽しく思えるように生きたい」と思っていた今までの自分が恥ずかしく、「それってお前だけズルくない?って思われるやん」っと今更気づいたことで夢見てた自分が悲しくなり、心の中はカラッポになった。

そんな人生です。今日も。そしてこれからも。

野球選手やサッカー選手とは違い、僕がやってること全ては自分の力ではどうにもならず、人に認められることで初めて歯車が動き出し、目標に近づけると思う。

だけど今の僕には分からない。

最終的には部屋で首吊って死ぬところをライブ配信でもして笑ってもらえ。

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