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バッテリー加熱と !PC変形!

リチウムイオンバッテリーの加熱問題や発火事故については、これまでも報道されてきました。例えば、2013年1月7日、成田国際空港から米国ボストン・ローガン空港に飛んだJAL便ですが、到着後駐機中に、機体内部のリチウムイオン電池が発火するという事故が起きています。

また、同年1月16日には、山口宇部空港を飛び立ち東京国際空港に向かったANA便が、飛行中に電気室での不具合を検知して高松空港に緊急着陸するという出来事もありました。

これらのトラブルの共通点は、民間旅客機としてリチウムイオン電池を初めて採用した「ボーイング787」で起きたということで、「ボーイング787のバッテリー問題」とも呼ばれました。

その後も、リチウムイオン電池を原因とする、小型電子機器やモバイルバッテリーの発火事故、ごみ収集車や集積場の火災、電気自動車からの出火などが起きて、社会的な問題となりました。

リチウムイオン電池は、エネルギー密度が高いという利点があるものの、極端な高温/低温環境で内部の電解液等が変質して最悪の場合は膨張・破裂・発煙・発火するという危険性と隣合わせていることが分かっていました。

そのため出来る限り各メーカーは幾重にも安全対策を行い、ノートパソコンバッテリーとしてリチウムイオン電池が使用できるように本体設計を行っているのですが、メーカー側の想定を超えた使用方法高温環境下での長期間保存や連続稼働、経年劣化による膨張の放置など)や製造過程での不良品発生などにより、どうしてもそうした事故が発生してしまうことがあります。

という事ですが、これが自分のPCでも起きてしまいました。購入してから7年目の日本の大手メーカーのPCで、2年ほど前に知らない間に、タッチパッドとその周辺が少し盛り上がって来ました。ワイヤレスのキーボードとマウス、ディスプレーを使っているので、全く問題なかったので、そのまま使用してきました。

ところが、その盛り上がり(膨らみ)が徐々に大きくなって、今では、タッチパッドの左端が5mmほど浮いた状態になっていました。それから、PCのキーボード部分も同様になだらかな小山のようになってしまい、文字面とその周辺のメタル面の間に指を差し込むことができるくらいの隙間ができてしまいました。当然ですが、PCを閉じようとしても、しっかりとは閉まりません。ワニが口を開けたような浮いた状態です。

修理に出そうと思いながら、日々の仕事やネット作業を行っていましたが、数日前から、パスワード入力時に一度では入力できないとか、液晶パネルがちらついたり、小さな気泡のようなものが見えたりということで、そろそろ限界だと感じ、修理のためPCを取りに来て貰いました。

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教訓ですが、「PCがやたらに熱を持ち始めたり、妙に膨らんできたな…」と気づいたら、すぐに修理に出しましょう。廃棄する場合も、バッテリーを取り外し、適切な方法で廃棄してください。でないと、いつかは、暴走して発火に至るかもしれません。お気を付け下さい。

修理代がいくらになるのか、気になるところです。

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図の出典は、NITE(製品評価技術基盤機構)

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