CL京都直前 環境考察
どうも、凱です!
今回はCL京都直前ということで、環境考察の記事を書くことにしました。
となった方には刺さるはず…!!!
興味を持っていただけたら幸いです。
■記事を書くにあたった経緯
今回のCLの練習に取り組むにあたって今までと明確に変わった点がありました。
シティリーグのリスト公開制です。
シティリーグで上位入賞したリストが毎週公開されて以降、環境の遷移が明らかに早くなったと感じます。
本記事では
・環境が変化していくなかでどのようなアプローチで取り組んだか。
・その結果得られたCL京都の環境考察
この2点を記載しています。
当日に向けての各デッキのサンプルリストも記載していますので、そちらもご覧いただけたらなと思います!
■リストが公開制になってからのアプローチの変化
リストが公開制になったことにより、シティリーグ上位入賞できる程のパワーを持つデッキリストがプレイヤーの共通認識となりました。
よくあるケースとしては、
デッキに悩んだ人が上位リストを参考にする。
→本番の試合で当たるデッキの質の向上&メタの中心のデッキと当たりやすくなっている。
という変化があると考えます。
また以前まで取り組んでいた練習では、
Tier上位の練度向上→新規のアイデアのブラッシュアップ
のようなアプローチでデッキを組むことがほとんどでした。
しかし毎週上位入賞リストを把握できるようになった今、いかに更新されたリストに勝てるようになるかを目指す方向性にシフトしていきました。
実際新しいリストを検討する時間よりも、既存のリストを見直しメタに合わせてデッキの採用カードの取捨選択に時間を割いていました。
恐らく常日頃練習しているプレイヤーも似たようなことを行っており、その結果として、メタゲームの加速度が上がったと感じています。
環境大暴れの”ルギアVSTAR”のデッキを例に挙げてみます。
現状のシティリーグの結果から追えるルギアVSTARの採用カードの変遷です。
ここ1か月の間で上記の内容が多くのプレイヤーの共通認識になっています。
シティのリストが公開制になってからの変化をまとめると
変化①
シティリーグで勝ち上がるパワーを持ったデッキリストが、全競技プレイヤーの共通認識となったこと。
変化②
それらのデッキリストを元にメタゲームが回るため、毎週シティリーグを勝ち上がるリストに採用されるカードに変化が出てきたこと。
ここからはシティリーグの各デッキの勝率を纏めましたので、その結果をもとに環境について深堀りしていきます。
以上を無料部分とさせていただきます。
読んでいただきありがとうございました。
以降から有料とさせていただきます。
等をまとめましたので、ご購読いただけると嬉しく思います。
■シティリーグの勝率から得られる知見
今回は試験的ではありますが、シティリーグ分析として、Twitterからシティリーグの対戦レポートに絞ったデータを抜き出し、それをもとに作成しました。
※使用率1%以下のデータや対戦レポートの形式によっては抜き出せないものもあったため、ある程度の偏りは存在しかねます。
各デッキの勝率”ルギアVSTAR”の使用率が圧倒的であり、試合のデータも多く、勝率がほぼ50%に落ち着いている。
現時点で立ち位置の良いとされる(あくまで勝率基準)
"ミュウVMAX","レジギガス"
"そらをとぶピカチュウVMAX","レジエレキVMAX+クワガノンV"
"ミュウVMAX","レジギガス"はそもそも勝率上位の想定ではあるが、
"そらをとぶピカチュウVMAX","レジエレキVMAX+クワガノンV"のデッキへの認知が広まると本番の使用率はデータより高くなる可能性がある。
"ルギアVSTAR" VS "レジギガス"
→記載の勝率(レジ:61%)がルギア側の採用カードによって勝率が1~2割程度動く印象。(ノコッチ、マナフィ、崩れたスタジアムなど)
"ルギアVSTAR" VS "ミュウVMAX"(フュージョン型想定)
"ミュウVMAX"側のサイド取得は2-2-2を目指し、
"ルギアVSTAR"側は1-2-3を目指すものとする。
~順当にサイドを取り合うと仮定した場合~
”ミュウVMAX”側はやまびこホーンを要求される展開となり、
一見相性は”ルギアVSTAR”>”ミュウVMAX”のように見えるが、
”ルギアVSTAR”側の先攻時にルギアVを2体置けない展開
Vの展開を絞り切れない、ベンチを埋められない(やまびこホーンケア)
などの要素が重なり、結果的に"ミュウVMAX"側が勝ち越していることに繋がっていると考えている。
これらデータに加えてVSTARユニバースにて登場した、かがやくムゲンダイナ、空の封印石が加わり、最小限のポケモン展開に抑え、詰ませるアプローチ、サイドを1枚多くとるアドバンテージを活かすデッキが台頭することが予想されます。
次項で詳しく触れていきます。
■上位デッキの環境でのポジション、評価
"ルギアVSTAR"
シティリーグの結果からもCL当日のシェアは30%前後と予想される。
恐らく参加する多くのプレイヤーが使用側,対面側で練習を重ねてくるデッキ。
それでも屈しないパワーは流石Tier1といったところ。
サンプルリスト
強み
強力な非ルールポケモンやアメイジングポケモンを採用することができ、環境に存在する殆どのデッキに殴り合いの面で頭ひとつ抜けている。またルギアVSTAR以外のVポケモンを盤面から消すことで、実質非ルールデッキのようなサイドの押し付けが可能。
今回多くのデッキに採用されているカードではなく、稀に採用されているのを見るといったカードを纏めてみました。使用する側だけでなく、対策する側の人もテキストを確認しておいて損はないでしょう。
懸念事項
CL当日ではミラーマッチが多発するであろうと予想されるが、順当に互いにデッキが動いた場合に先手後手の差が顕著に出てしまう。また一番母数が多いデッキである事が予想されるため、当日は露骨なピンポイントなメタカードと向き合う可能性は大いにある。(マヒ、特性を止める、ジュラルドンVMAX等)考え得る範囲の対策は頭に入れておきたい。
"ミュウVMAX"
CL当日は10〜15%の使用者がいると予想。
森の封印石の恩恵を受け、序盤の安定や頂への雪道への回答札が増えました。フュージョンエネルギーを採用している型、不採用の型それぞれで強みと懸念事項をまとめました。
フュージョンエネルギー採用型
サンプルリスト
強み
先行のミュウVMAXが強いのは言わずも知れたことですが、後攻を取っても強い動きが存在するのは大型大会で連戦するにあたってとても頼り甲斐があります。メロエッタだけでなくデオキシスまで採用する選択肢があり、非ルールの押し付けを行うデッキリストも見かけるようになっている。
懸念事項
どの対面でもドラピオンVをプレイされる可能性があること、加えて空の封印石の登場によりサイドを2ターンで取りきられる可能性があることは常に警戒しておかなければならない。
雪道ダブルターボ型
サンプルリスト
強み
環境内で頂への雪道を多投しているデッキ唯一のデッキと思われる。そのためマリィと合わせ相手の要求を上げることが実現的なデッキであり、かつ自分は相手のポケモンを倒すハードルは低いのが魅力。クロススイッチャーやツツジの採用もあるのでできることは多い。
懸念事項
後攻の際の動きが渋いこと、頂へ雪道やマリィ、ツツジなどのアプローチは結局相手依存である点。ダブルターボエネルギーによる打点減少はサイコジャンプでHPを低いポケモンを倒す際にパワータブレットを要求される点もやや苦しい。
"ロストバレット"
現在ロストのアタッカーはアメイジングライコウ、ライコウV、カイオーガ、ザマゼンタ、かがやくリザードン、ドラピオンVなど多岐にわたる。
試合の序盤ではアタッカーに何を採用しているか判別されづらいプレイも可能であり、ある程度デッキに採用されているポケモンが固まっているルギアVSTARデッキよりも相手に対応力を迫ることができる。ウッウによる後攻での動きがあるのもGOOD。
ロストバレットの強み
前述したとおりの複数のアタッカータイプが存在するため、タイプに分けて解説します。
①シンプルに打点が高く、自信のHPも高いためサイドレースで差をつけやすいアタッカー。
②圧倒的に盤面圧力とパワーがあるポケモンだが技を打つ要求が高い。条件の達成要求を構築段階でどこまで踏み切るかが肝。対"ルギアVSTAR"にはライコウ、"ミュウVMAX"に対してはカイオーガで技を打てればゲームの勝ちに大きくつながるポケモン。
③環境上位のデッキに対するピンポント採用。
デッキの性質上ヒスイのヘビーボールやキバナを採用しやすく、1枚採用であっても機能しやすい。
懸念事項
ロストバレットもシェアの多いデッキであるため、それなりに対策カードが採用されている。(ムーランドV、ウォッシュ水エネルギーのついたマナフィ、たねポケモンから技のダメージを受けない等)
CLでの使用に踏み切るには、特に使用率トップのであるルギアVSTARの先攻2ターン目のムーランドVのおかわりファングを後攻の2ターン目に返せるような構築を目指したい。
サンプルリスト
"ロスト(かがやくリザードン)"
”ロスト(ライコウV+ザマゼンタ)”
"ロスト(カイオーガ)"
"レジギガス"
10%弱の使用率だと予想。スタジアムの採用がポケストップや嵐の山脈から頂への雪道が増えており、"ルギアVSTAR"や"ミュウVMAX"への意識が見られる。
サンプルリスト
強み
HPの高い非ルールである、特にウッウの攻撃を耐えることができる点はかなり優秀。またルギアVSTARやミュウVMAXに対してもこだわりベルト込みで倒す手段を持っている点が良い。環境上位に戦える要素は持っている。
懸念事項
他のデッキに採用されているスタジアムが主に崩れたスタジアム(ルギアVSTAR)、シンオウ神殿(ロストバレット)、ロストシティ(ミュウVMAX)であることがやや向かい風。
また殴り始めるまでの"そもそも手札にサポートがある"、"エネルギーをトラッシュへ送る"、"レジを6匹集める"など達成すべき条件が多く、回していて動き始めにブレがある印象。
"ジュラルドンVMAX"
全体の10%程度の使用率になると予想。既存のアルセウスVSTARとの組み合わせだけではなく、かがやくムゲンダイナ+キュワワー軸のデッキリストもちらほら見かけるようになっている。
強み
Tier上位の2デッキが特殊エネルギーが軸であるため盤面にプレイするだけで相手する側は厄介。
懸念事項
アルセウスVSTARにしてもかがやくムゲンダイナにしても序盤の要求がやや高め。1手遅れた際に捲り返す札は採用するスペースが無いため、自分の中で落ち合いをつける必要アリと考えている。
また、"ミュウVMAX"に頂への雪道の採用が一般化しつつあるのが懸念要素としては大きめ。
サンプルリスト
アルセウス型
かがやくムゲンダイナ型
"オリジンパルキアVSTAR"
全体の5%未満の使用率だと予想。フリーザーの採用を機に再注目され始めた。
サンプルリスト
強み
裏工作によってスタジアム+ツツジを任意のタイミングで行える数少ないデッキの1つ。フリーザーの追加によりツツジ+フリーザーによって数ターン貰える可能性もあり、多少展開が遅れたとしても捲りのプレイに幅がきく。
対ルギアに関しては、マヒのギミックが複数のポケモンに対して有効である。
詳細は下図
懸念事項
そもそもメッソン軸ということで対"ロストバレット"への勝率が若干不安。"ルギアVSTAR"に関してもマヒに対応するカードが入り始めており、メタをどこまで回すか頭を抱えるポイント。
ゾロアークバレット
全体の5%程度の使用率だと予想。ライチュウやタルップルにより"ルギアVSTAR"に対して強く、"ミュウVMAX"に対してグラエナと役割を遂行できるカードがそれなりに揃っている。
サンプルリスト
強み
サイドが1のポケモンでデッキが構築されており、サイドレースにおいてかなり優秀。またヤドランのおかげで確実にサイドが2枚進むターンがあるのが他のデッキにない強み。
懸念事項
対"ロストバレット"が非常に渋い。
お互い非ルール同氏の殴り合いになるうえヤミラミのロストマイン2回でサイドを3枚取られる可能性が大。
"ルギアVSTAR"側のネオラントVによるアクアリターン→非ルール前
に対応できないとサイドレースで追いつけなくなってしまう事も多々。
"レジエレキVMAX+クワガノンV"
5%程度のシェアだと予想。対ロストバレットへの勝率はかなり良い。ミュウVMAXへの勝率はドラピオンVの起動に左右される。実はルギアVSTARへの勝率は高くない。
サンプルリスト
強み
最速後攻1ターン目からのグッズロックが可能であり、対グッズロックの経験が浅いプレイヤーであれば相性差をひっくり返すことも。またTierの低いデッキに対しても、とりあえずグッズロックをしておけば相手のやりたいことをさせずに勝つことが望める。
懸念事項
"ルギアVSTAR"にグッズロック開始前にアーケオスをトラッシュに送られてしまうと、盤面を形成されてしまいせっかく弱点をつけても有利とはいえない。またノコッチまで採用されていると相手のルギアを倒すのに時間がかかり解決される点もネック。
"ギラティナVSTAR"
全体の5%未満と予想。
全対面4.5〜5.5割デッキのような位置付けで、CLのような長期戦を戦い抜くにはミスしないぐらいの練度を有するデッキ。
シンオウ神殿が多投され始め、復権の兆しもあるデッキ。
サンプルリスト
強み
ツツジ+シンオウ神殿からギラティナVSTARが2回行動してサイドを取りきる流れは、"オリジンパルキアVSTAR"と差別化できる強み。
懸念事項
対”ルギアVSTAR”に対する勝率がやや不安。
先行2ターン目のルギアVSTARやムーランドVを返す要求がロストバレットよりも高い。
また対”ロストバレット”も差を付けるポイントがギラティナVSTARのHPの高さと言えるが、いつ盤面にプレイするのかは難しい。
"ムゲンダイナVMAX"
当日の使用率は5%未満だと予想。
採用されているスタジアムが多岐に渡り、
(ガラル鉱山、ロストシティ、シンオウ神殿など)
環境に合わせて採用カードをカスタマイズ出来るため、登場時から息が長いデッキ。
強み
ガラルマタドガスを自然と採用することができ、特性ロック+マリィ+ガラル鉱山による妨害はどのデッキにも強い。またHP340のムゲンダイナVMAXは突破が難しいデッキが多い。
懸念事項
"ルギアVSTAR"に対して、Aイベルタルでサイドを3進められてしまうターンがある点には気を付けたい。
■CL当日のデッキ選択についての考え方
デッキを決めるにあたっての考え方
以前の有料noteでも触れましたが、本番前に考えていることとしては、基本的にはコントロールできない要素(≒当日の"運要素"と言うとしっくりくると思います。)を可能な限り削ぐことを目指してCLに臨んでいます。
ここでは、
①先攻後攻
②マッチング
③事故
の3つの要素を主に挙げます。
①先攻後攻
後攻でも動ける、先攻時とのムーブの差が小さいデッキ。
また、後攻時でも相手より先にサイド1枚分捲る手段を持っているデッキ。
今回だと、"ミュウVMAX","ロストバレット","レジギガス"などが挙げられる。
②マッチング
上位のデッキに対して幅広く勝てるように組む
今回だと、"ルギア","ミュウ","ロストバレット","レジ"の4つ
勝率の目安としては初見の相手に対して5.5~6割程度。
③事故
可能な限り安定札を残して本番に臨めるようにする、またそれが実現できるデッキの使用を目指す。
なるべく特定の対面へのメタカードの採用を減らせるようなデッキ選択を心掛ける。
初動の動きが8~8.5割ぐらいの場合で許容できるデッキを目指す。
※これに関しては難しい場合も当然ある。
■おわりに
普段あまりCL前の考察記事などは書かないのですが、試験的に書いてみました。
良かった、参考になったなどの感想がありましたら、引用リツイートやDMなどでメッセージ頂けると、めちゃくちゃ嬉しく思います!!
最後に一言、
CLに出る方は後悔のない選択を!!
※質問にはDMにて可能な限り対応予定ではいますが、スケジュールの関係などで返せない場合もあります。ご了承ください。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます!