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DAY 4. ぶらり散歩

起床9:30。何も目的のない朝。ゆっくり起きた。とはいえ、やはり夜中に目が覚めて2時間くらい寝られずにうだうだしている。

日本でいつも聞いている、ラジオ放送のポッドキャスト版がタイムリーにアップされるので、耳を傾けている。NHKの国際放送はホテルのテレビで視聴もできるのだが、聞き慣れた放送が眠れない夜に心地よい。

とはいえ、ポッドキャストから送られてくる地震のその後の状況に、心が痛む。
1年前から計画して日程の変更が出来なかったとはいえ、旅をしている後ろめたさが、罪悪感に苛まれる。

3日目で、いわゆるガイドブックに掲載されているだろう場所は概ね見て回った。
今日は初めから企画を立てずに、目が覚めたら、交通機関も使わず、ぶらぶら散歩すると決めていた。

朝の気温9℃。曇り空。ものすごく乾燥しているらしく、髪の毛と肌がガサガサになっている。確かにサボテンが自生する気候であるから、乾燥は覚悟していたものの、鏡を見て唖然。長袖にウインドブレーカーを羽織って、あてもなくホテルを出た。

外国の人が日本に来てほとんどの人が口を揃えて「ゴミが落ちていない」「礼儀正しい」と褒めてくれるが、メキシコの街は確かに汚い。歩道はガタガタ。いつ躓いて捻挫をしてもおかしくない程歩きづらい。

街並みも落書きだらけで、心ががざわつくほどの極彩色に塗られている。

ヨーロッパ調と近代的建築と崩れかかった建物が混在している

屋台


あとはタコスを始めとした屋台がほとんどの角々に店開きしており、どの時間帯も人がタコスを食べている。3時頃も満席。これは主食というより、3時のお茶代わりに食べに来ているに違いない。肥満率が高いのはタコスの屋台のせいかもしれない。

土産物店

メキシコの民芸品がごっそり揃った土産屋街に遭遇。「シウダレラ市場」
ちなみに自分の荷物は30リットルのリュック。荷物は捨てて軽くする余地はあるものの、追加する余裕はない。買いたいものがあっても買うことができない。思い出だけ詰めることにしている。にしても幸か不幸か買いたくなるような土産はなかった。
広さは、このサイズの店舗が100店舗はあろうかというエリアに集中している。

街中の落書きも、みやげものも極彩色は🇲🇽メキシコ!


メルカド


市場のことをメルカドという。メキシコも南米もメルカドが庶民の生活を支えているらしい。貧乏旅行をする身にとってはこの旅には貴重な存在。気が付けば2時を回っており、腹が減っていた。角を曲がるとメルカドらしきエリアを見つけた。入り口近くには色とりどりの果物が並べられている。奥に進むと鶏肉を中心とした肉類。チーズ屋。そして「蠍(さそり)」が食用に売っていた。成虫は粉にして、主に幼虫を食べるようだが、勧められたが、残念ながら腹は減っても食指は動かなかった。

隣に幼虫もいたが無理だった

さらに進むと普通な飲食の屋台群。このどこかで昼を食べると決めて一周した。考えても答えは出ないので、おじさんに手招きされた店に腰を下ろした。
出されたメニューはスペイン語の手書きでスペルもわかりにくい。Googleレンズで翻訳する時間はない。エイっと直感で上から2つ目を指差した。

出て来たのは皿に盛られた、薄い味付けのチャーハンのような米。後から温められたトルティーヤが布巾に包まれて7〜8枚。
えっ?これだけ? さらに後から肉類が出てくるかもと期待していたが、店主が指さしたのは、厨房の中の寸胴に入っている薄黄色の飲み物。飲むかと聞かれたので、頷くと、鍋からピッチャーに移してコップと共に出された。少し甘めの液体だが何かはわからなかった。
料理の薬味は、たまねぎのみじん切りと唐辛子の刻んだもの。そしてライム、赤くて辛いソース。トルティーヤにライスを乗せ、薬味もスプーンですくって乗せて、ソースをかけ、最後にライムを絞って巻いて食べる。不味くはない。タコスもそのほかの料理も薬味は共通なので味は皆同じようなもの。

お会計は30MXN(270円)。腹は満腹になった。少しばかりの動揺で食事の写真は撮り忘れた。

なんとなく中途半端なランチを終え、googleマップを頼りにホテルの方向に歩き出す。

途中、昨日食べた自分では高評価のタコス屋の前を通りかかったので、口直しにタコス1枚とコーラで胃袋を整えてホテルを目指した。
19,074歩。

メルカド入り口の果物屋


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