見出し画像

5月17日は国際反ホモフォビア・トランスフォビア・バイフォビアの日

5月17日はWHOが精神病のリストから同性愛を除外した日です。

ルイ=ジョルジュ・タン氏が2005年にこの日を記念日にしようと始めたのがきっかけです。

タン氏は私が監修に携わった『〈同性愛嫌悪(ホモフォビア)〉を知る事典』の原著の編集者です。

最初は国際反同性愛嫌悪デー(International Day Against Homophobia)として2005年に始まりました。

現在は、同性愛嫌悪だけでなく、トランスジェンダー嫌悪、バイセクシュアル嫌悪を含めてInternational Day Against Homophobia, Transphobia and Biphobia=IDAHOBITとなっています。

世界には同性愛であるという理由だけで家を追い出される少年・少女がいます。

世界には同性愛であるという理由だけで街を歩いている時に罵声を浴びせられたり、いきなり殴られたりする人たちがいます。

同性愛であることで処罰される国があります。

同性愛である、トランスジェンダーである、バイセクシュアルである、自分らしくいることが処罰の対象になる国がたくさんあります。

ただ自分が自分であるという、それだけの理由で投獄されたり、鞭打ちの刑になったり、死刑になる国があります。

日本は同性愛やトランスジェンダー、バイセクシュアルは処罰の対象になっていないから寛容な国だという方がいらっしゃいます。

その一方でインターネット上には「ホモは死ね」といったようなひどい書き込みが毎日のようになされています。

本当に日本は性的マイノリティに寛容な国なのでしょうか?

なぜその寛容な国が同性婚を認めないのでしょうか?

もし本当に寛容なら、性的マイノリティがカミングアウトしても全くハラスメントを受けない、偏見の目を向けられない、差別を受けないはずです。

しかし、現実はそうではありません。

セクシュアリティのあり方は人の数だけあると、私は最近考えるようになりました。それだけ多様なものだからです。

異性愛がマジョリティだからといって、異性愛が同性愛より素晴らしいとか、価値があるとか、望ましいものだということはないと思います。

逆に同性愛やバイセクシュアル、トランスジェンダーが異性愛や性自認に違和感のない人たちよりも劣っているということもありません。

セクシュアリティや性自認の話は他人事ではなく、わたしたち一人ひとりに関わることです。

ぜひこの機会に性的マイノリティについて考えていただければと思います。



画像:Photo by Sharon McCutcheon on Unsplash