見出し画像

305. 女装をする男の人はMtFのトランスジェンダーなんですか?心は女性なんですか?

必ずしもそうだとは限りません。いろいろなケースがあります。

生物学的な男性が女性の服を身につけたり、(ウィグなどを使って)髪型を女性っぽくしたり、お化粧をしたり、ハイヒールを履いたり…することは色々な場面で見られます。

お笑いタレントが「ウケ」を狙ってそういう格好をして視聴者の笑いをとるという場合もあるでしょう。

有名人だけではありません、一般の会社員でも「宴会芸」として女性の格好をしてパフォーマンスをして見ている人を笑わせることもあると思います。

一方で、歌舞伎の女形を演じる方もいらっしゃいます。この場合はその方の「仕事」として女性の格好をしているんですね。

このことから分かるように、男性でありながら女装をするというのは様々な場面で見られます。そしてその女装をしている人全てをMtFのトランスジェンダーと考えることはできません。

男だからといって必ず坊主・短髪にしなければならないというルールはありませんね。女性も女性らしくしなければならないから必ず化粧をしなければならないというルールもないはずです。

どのように性を表現するのか、それはその本人が決めることです。異性愛男性でも、ゲイでも、バイセクシュアルでも、アセクシュアルの男性でも、クエスチョニングの男性でも、トランスジェンダーの男性でも、誰でも自分の好きなように性の表現をする自由があります。

ジムに通って筋骨隆々の体を作る。それも性の表現の1つでしょう。髪の毛を伸ばすことも、メイクをすることも、スカートをはくことも、その人がどのように自分らしくいられるのか、相手にどのように見られたいのかなども考えて自己呈示をしているのだと思います。


画像:Photo by Kendall Peña on Unsplash