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271. ドラァグ・クイーンって何ですか?

これは海外発祥の文化です(日本でのドラァグ・クイーンの歴史についてはブルボンヌさんの記事「女装家ブルボンヌが語る「日本のドラァグ・クイーン誕生物語」を参照して下さい)。英語では Drag Queen と綴ります。「薬物」のdrug(ドラッグ)と区別するために、日本語では「ドラァグ」と表記されるようになったと聞きます。多くはゲイの男性が女性の服を身にまとい、綺麗にお化粧をしてパフォーマンスをする人たちのことを指す言葉です。衣装はかなり派手なもので、メイクも女性らしく見せるようなナチュラルな感じのものからかなり凝ったメイクまで人それぞれです。アメリカにはルポールさんという大変有名なドラァグクイーンの方がいらっしゃいます。「ル・ポールのドラァグ・レース(RuPaul’s Drag Race)」という番組もあり、世界各地のドラァグクイーンたちがトップを目指してさまざまなチャレンジをこなしていくという内容で、ネットフリックスで2009年のシーズン1から今年(2021)のシーズン13まで続く人気番組です(歴代の優勝者については「ル・ポールのドラァグ・レース歴代優勝者13人の素顔・その後と現在」の記事を参照して下さい)。どのような容姿の人たちなのか、私が文字で説明するよりも「ドラァグ・クイーン」で画像や動画検索をして実際に見ていただいた方が早いと思います(「百聞は一見にしかず」です)。

ドラァグ・クイーンにはゲイが多いと書きましたが、一連の私の記事の中でも触れたように、ゲイだから、そして女装をしているからドラァグ・クイーンの心の性は女性だ、この人たちは女性になりたいんだと決めつけることはできません。また、ドラァグ・クイーンの人たちは自分たちが女性であると相手に思わせようとしているわけでもありません。あくまでパフォーマンスのためにメイクをし、衣装を着ていると思っていただいた方がいいと思います。上で触れたル・ポールさんは自らの装いについて次のように語っていらっしゃいます:

“”I do not impersonate females!
How many women do you know who wear seven-inch heels, four-foot wigs, and skintight dresses? — I don’t dress like a woman; I dress like a drag queen”. (私は女性のふり、女性のものまねをしているのではありません。7インチのヒールを履いて1メートルにもなるカツラを被って体型にぴったりのドレスを着る女の人が実際にいると思いますか?私は女性の扮装をしているわけではありません。私はドラァグ・クイーンの装いをしているんです。)

「ル・ポールのドラァグ・レース」に登場し、一躍世界的に有名になったアリッサ・エドワーズさんのメイクの様子についてはこちらをご覧ください。



参考資料

Job Rainbow  「ドラァグ・クイーンとは?【当事者が徹底解説!おすすめの有名人もご紹介】」(2021.3.28)

映画クリック 「ル・ポールのドラァグ・レース歴代優勝者13人の素顔・その後と現在」(2020.10.13)

Be Unique  "What is a Drag Queen?" (2019.8.10)

VOGUE JAPAN 「ドラァグ・クイーンの劇的変身メイク術」(2019.3.1)

画像:Photo by Rochelle Brown on Unsplash