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流行り病闘病記 3

俺が運ばれた場所はICU(集中治療室)の中でも
心臓病専門の集中治療室CCUだ。

缶コーヒーのメーカーみたいな名前だ。

ドラマで見る光景に、

まさか俺が来るなんて。

ベットの周りには沢山の器具が。

モニターまでついていて俺の血圧とか脈拍とか
心電図が見れる。

トラペットの様な音が聞こえる。

「ぺろぽっぽぽ」

さらに色々な音が聞こえる。

患者に異変があると鳴る。

その場所によって音が異なる様だ。

俺の身体中に点滴の管が挿さる。

動脈にも採血用の管が挿さる。

これから1週間前後俺はベットから出られない。

トイレは管から流れ出ている。

むくみや肺に溜まった水分を抜く為に
利尿剤が点滴される。

残尿感が凄い。

相変わらずおちんちんに挿さっている管が痛い。

でも慣れるしか無い。

幸い肺とか心臓が苦しいので痛みは
分散されていた。

うんちはカラカラになっているので出ない。

CCUではテレビが観れた。

女子高生殺害事件とか、
妹を刺した事件とか、
男女がいきなり殴られたり刺された事件。

最初は衝撃的なニュースだと思ったが、
時間帯が変わってもまた同じ事件を
繰り返すので飽きる。


2日間は食事が出なかった。

水の制限が1日1リットル。

氷をもらい口に中で遊ばせて、
少し小さくなったらガリガリする。

氷美味い!

お水は水道水だったので、あまり美味しく無い。

ほぼほぼ氷を食べていた。

俺は心の中で

ガーリガーリー君!

と歌いながら食べていた。

この時の氷の味は一生忘れないだろう。

氷を食べている時以外は酸素マスクを着けている。


ドラゴンボールでベジータが回復まで入っている
水の入った部屋みたいな感じだ。

お陰で息苦しさが無くなって来た。


肺は相変わらず痛くて、
抗生剤を点滴で投与され続ける。

37℃前後の微熱が続く。

PCRは陰性だったが、あの喉の異常な痛みと咳と痰。

胸の痛みと微熱。

例の奴にかかり、時間が経ち肺炎になり、
奴自体はやっつけた後だと思う。

医者も微熱が続く症状を診て、例の奴で肺炎になり、
元々弱っていた心臓も合併症で悪くなった線が
濃いとの事。

そんな状況でも1日ずつ良くなって行くのがわかる。

偉い先生の総回診でも言われたので安心だ。

ドラマ「白い巨塔」を思い出す。

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