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B2Bマーケターの僕が、2023年読んで良かった本10冊を紹介します

みなさん、こんにちは。
岐阜住みで、都内のスタートアップで働くYoshi(@motoy0shi)です。

2023年もあとわずか。ということで、今年も2023年に読んだ本の中で面白かった本を10冊紹介します。備忘録的な内容ではありますが、この記事を読んでくださった方にとって少しでもお役に立てば嬉しいです。それではまいりましょう。

それぞれの本のセレクションや書評は、あくまで私個人の感想になりますので、ご理解の上お読みください。

【過去のピックアップはこちら】


マーケ系

実践ペルソナ・マーケティング: 製品・サービス開発の新しい常識

1冊目は、ペルソナの作り方について解説されたこちらの書籍。X(Twitter)繋がりで仲良くさせていただいている、リサーチャーの菅原さん(@diisuket)から紹介いただき、購入してみました。

ペルソナでよくある話が「つくっても、意味がないんじゃないか問題」です。その背景には、自分たちの理想を描きすぎてしまい、実際のところマーケティング施策で使いづらいみたいなところがあるのではないかと思います。

その点、この書籍ではどうやったら"根拠がある"ペルソナをつくれるのか、具体的な手法が紹介されています。具体的には、どのタイミングで定量(アンケート)調査やインタビューなどを組み合わせるのか、またペルソナを作った後にどのように活用していけばよいのかも、解説されており、とても勉強になりました。

ペルソナづくりなどを業務でされている方がいたら、ぜひお読みください!

ひとりマーケター 成果を出す仕事術

2冊目は、最近上場したナイルさんでマーケティングを担当されている大澤さん(@osawaga_osawagi)の書籍「ひとりマーケター 成果を出す仕事術」です。

前職の時がまさに「ひとりマーケター」であったので、興味があり買ってみたいのですが、インハウスのマーケターとして何を考えて、どう行動すればよいか実体験を踏まえて紹介されており、非常に勉強になりました。

特に最初の目標設定や予算についての部分はあまり本に載ってない内容ですが、インハウスマーケターが避けられない仕事なので、きっと役立つ方も多いのではないかと思います…!

パーセプション 市場をつくる新発想

3冊目は、「パーセプション 市場をつくる新発想」です。認知度があっても商品が売れるわけではなく、パーセプション=客観的な認識 が重要な要素であることについて述べられています。

思えば、Zoomなんかそうですよね。僕がZoomを知ったのは2019年の夏くらいでしたが、その当時はSkepeやGoogle Hangout(現在はMeet)と並ぶWeb会議ツールぐらいしか思っていませんでした。

しかしコロナ禍でオンライン飲みという新しい概念ができ、Zoom飲みという言葉が誕生して、Webに詳しくなさそうな人までZoomを知っている状態になったのは記憶に新しいはず。まさにパーセプションが大きく変化した出来事だったんだろうと思います。

PR領域についてはあまり深く勉強してこなかったのですが、この機にもっと勉強しなければなと思わされた1冊でした。

“未”顧客理解 なぜ、「買ってくれる人=顧客」しか見ないのか?

4冊目は、HONEの桜井さん(@LOCAMA_AT)さんから紹介いただいた書籍「“未”顧客理解」です。

この本の面白いところは、まだ顧客でない人たちが何を考え、行動しているかにフォーカスしているところです。僕的に面白かったのは、顧客には顧客なりの合理性があるということ。行動の裏にある心理や、そのコンテキストをしっかりと把握することが重要だなと思いました。

そういえば昔、某カフェで働いていた時、ノンファットミルクなのに、ホイップを増量にする女子大生がいたんですよね。あの方も、欲求と抑圧のはざまで揺れていたのかもしれません。

ちなみに同じ芹澤さんが最近出された著書「戦略ごっこ-マーケティング以前の問題」も非常に面白いので、ぜひ合わせてお読みください。

データ分析・アナリティクス系

ビジネスダッシュボード 設計・実装ガイドブック

5冊目は、ダッシュボードの作り方について解説された「ビジネスダッシュボード 設計・実装ガイドブック」です。

今年大きな反響があった記事「それって結局効果あったの?」とならないために、マーケティング施策の効果検証ダッシュボードをつくってみた」でも紹介しましたが、ビジネスダッシュボードをつくるまでの流れについて詳しく解説された本です。

ダッシュボードって、つくるよりも、使われるほうがずっと難しいなと思っています。極論を言えば、データを見たところで、そのデータによって行動が変わらないければ、つくる価値は全くないからです。

この本で特に勉強になったのは、要件定義の部分です。誰がいつダッシュボードを見て、どのように行動するか。こういった部分をあらかじめ想定してから逆算してダッシュボードを作るのは非常によいなと思いました。

ビッグデータ分析・活用のためのSQLレシピ

6冊目は、SQLについてのレシピが満載の「ビッグデータ分析・活用のためのSQLレシピ」です。厚さが5cmくらいあり、お値段も若干高いので、かなり存在感がありますが、辞書的に使うのに非常におすすめです。

料理のレシピ集もそうだと思うのですが、ユースケースみたいなものを知っておくと、自分の引き出しが増えるんですよね。「そういえば、あのユースケースを応用したらできるかも」みたいに発想ができるので、流し見でよいので知っておくのは重要だなと思っています。

SQLは奥深いので、今後も研究したいなと思っています。詳しい方、おすすめの書籍があれば、教えてください…!

その他

失敗の科学

7冊目は、本屋さんでたまたま買ってみた本「失敗の科学」です。ジャーナリストの方が書いたみたいなのですが、具体的なストーリーも多く、とても面白い本でした。

失敗と聞くと、ネガティブで避けるべきものというイメージがありますが、この本では失敗自体がダメなのでなく、その失敗から学ばないことがダメであると述べられています。

昨年読んだ「リーン・スタートアップ」でも、MVPを作ってまずは市場でテストしてみることの重要性が書いてありましたが、この本でも同じように、小さく失敗することが大事だと述べられていました。

私自身マーケティングをしていると、つい一発で成功を狙おうとしてしまいますが、小さく失敗してPDCAを回す姿勢を大切にしたいなと思います。

ちなみにこちらの本については、Web担当者Forumさんの連載でも記事にしているので、よければぜひお読みください。

戦略「脳」を鍛える

8冊目は、「戦略「脳」を鍛える」です。よく戦略論の話ではフレームワークが出てきますが、フレームワークを知っても、思ったように戦略がつくれないなんてことは多いはず。この本では、戦略をつくるための「プラスアルファ」の部分が言語化されています。

特に第4章にある「頭の使い方」の部分には、戦略コンサルタントがどのように考えて結論を導き出すか、ステップごとに解説されており、思考をトレースできるのが非常に面白かったです。

なおこの書籍は、いわゆる噛めば噛むほど味がする本で、僕の理解度がまだまだなので、今後定期的に読み返そうと思います。

解像度を上げる――曖昧な思考を明晰にする「深さ・広さ・構造・時間」の4視点と行動法

9冊目は、ちょうど昨年末に発売された書籍「解像度を上げる」です。

ビジネスの現場では「解像度が低いから〜」といった言葉をよく使いますが、その解像度とは何かを解説している本です。この本を読んで改めて思ったのは、足を使って情報を集めに行くことの重要性です。

最近、業務でもインタビューをするようになったのですが、30分くらいのインタビューであっても、かなり多くの情報が得られますし、そこで仮説がいくつも見つかる経験をしました。

自分の席に座って「う〜ん」と考えている暇があれば、実際のお客様のところへ行って、直に聞いてみる。こういった足を使った情報収集をもっと大切にしなくてはと思わされた1冊でした。

こちらの本もかなりボリューミーなので、また読み返したいと思います。

戦略を、実行できる組織、実行できない組織

最後は、僕が好きな本である「戦略を、実行できる組織、実行できない組織」です。どれだけよい戦略をつくっても、現場に浸透せずに形骸化してしまった。そんな悲しい話は後を絶ちません。僕も過去一生懸命つくった戦略がワークしなかった苦い思い出があります。

この本では、そんな戦略をどうやって実行できるようにするのか、組織の観点から解決策を提示してくれています。書籍の中にある実行の4つの規律のうち、特に重要だと思ったのが「スコアボード」と「アカウンタビリティー」の部分です。

数字で可視化することで、はじめて気づきが生まれます。そして、アカウンタビリティーがあるから、行動しないといけないと責任が生まれ、また数字でその成果は可視化されます。これらがループしていかないと、組織は変わらないんだなと、気付かされた1冊でした。こちらの本も、定期的に読み返したいと思っています。

おわりに

この記事では、2023年に読んだ本のうち、僕が良かった本10冊を紹介しました。

今年もかなり多くの本を買ったのに、まだまだ読みきれていないのが心残りなので、2024年は積読の本たちが減るように頑張りたいと思います。。。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。記事の感想などあれば、X(Twitter)で教えてください!

https://twitter.com/motoy0shi


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