いったい投手コーチの斉藤和巳は何を指示したのか。何を話したのか。3点リードで迎えた１０回裏のロッテの攻撃、ノーアウト１塁２塁の場面でのことだ。まさか世間話でもしにいった訳でもないだろう。しかし、藤岡の同点ホームランが出たのは、その直後の初球のストレート。ダブルプレーの心配もあり、まさか初球からフルスイングするとは、誰もが予想できず、打った藤岡をほめるべきではあるのだが、まさか「ダブルプレーが怖くて、藤岡は初球からスイングしてこないから、初球、ストレートでストライクを取れ」の指示だったのか・・・。それほど、残念でならない初球のストレートだった。この回、打たれた球はほぼストレートで、キャッチャーの嶺井のリードにも問題があった。サヨナラヒットを打たれた大津にしても、仕方のないこと。「投手は打たれるのが商売」は、「雨、雨、権藤」の権藤さんの言葉。要は津森と大津の起用が逆だったのだ。最後の最後まで、詳細をつめることが出来なかったソフトバンク。今シーズンを象徴するような試合だった。