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規制と付き合って、中国向けライブ配信

東京オリンピック、真っ只中だ。日本勢の連日メダルラッシュのニュースで日本も湧いている。当然、世界から東京に注目が集まっている。

そんな中、中国の巨大IT企業・テンセントに弊社へ中国向けのライブ配信のオファーがあった。東京オリンピックの期間、東京から中国に向けてライブ配信をし、オリンピック気分を盛り上げていこうというものだ。

弊社では数人のタレントさんと海外向けのPR 契約を結んでいるが、その中で中国に熱心にアプローチしているのが、双子のお笑い芸人・ザ・たっちさん、フリーバスケットボーラーでモデルのZiNEZさん、女装タレント・レディビアードさんだ。この3人でそれぞれ中国向けのライブ配信を行ったのだが、かなり好評で、スタッフも大喜びだった。

ザ・たっちさんの配信は、2021年7月24日(土)日本時間の14時(中国時間13時)から1時間にわたって行われ、この時間内での最大同時視聴者数は、約1万4000人、さらにその後のアーカイブ配信だけでも2万人以上(7月29日時点)の方が視聴した。

またZiNEZさんは、2021年7月23日(金)日本時間18時〜 ライブ配信時の最大同時視聴者数、約3.2万人。

レディビアードさんは、2021年7月27日(火)日本時間17時〜 ライブ配信時の最大同時視聴者数、約2.5万人だった。

好評につき、オリンピック期間中、第二弾もすでに決定している。

実は、海外からの中国向けのライブ配信は、かなり規制されている。中国版TikTokなど、日本に住む中国人が行う分にはできるのだが、海外に住む外国人が中国向けにライブ配信するのは、許可が必要だ。

こう言った規制はライブ配信に限ったことではなく、中国ではYouTube、Insta、Twitter、Googleなどなど、国際的なスタンダードが規制の対象だ。

今回のように、中国側がやりたい内容であれば、規制は一時解除されるので、中国で今後活躍を望んでいるタレントさんにとって、今回などは絶好のP Rの機会になる。こういう機会をいかに掴んでいくかが本当に大切だ。

しかし、注意をしなくてはいけないこともある。例えば、8月には、中国人民解放軍が建軍された建軍節が8月1日に、そして8月15日の終戦記念日と、日中関係がより敏感になる時期がある。その際には、ライブ配信やSNSの発信にも注意が必要になる。折角いい機会を掴んでも、ちょっとした不注意な発言や服装などで、大きな問題になることもあるからだ。

過去にはいくつも例があるが、着ていた服に台湾や香港の旗がプリントされていたとか、台湾や香港を国として発言したとか、そう言ったことが炎上のきっかけになったりしている。

日本で育っているとこうしたことに鈍感になってしまっているが、楽しそうなライブ配信ですら、中国向けには色々な注意を払って制作することが大切だ。

中国市場でブレイクすれば、新たな活路が見出せる。規制とうまく付き合いつつ、いかに中国で、世界で活躍できる人を作っていくか、これからの弊社にとって、大きな課題でもある。




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