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オープンイノベーションと行動経済③

サブスクリプションモデルの到来

オープンイノベーションと行動経済記事
4日連続の3日目です。
さて…
ご承知の通り、
日本のメディアが大きく変わろうとしています。
そのビジネスモデルが、
サブスクリプションモデルの到来です。
7月27日にご紹介しました、
「ストリーミング時代の到来と行動経済」
でもご説明したことがありますが、
VODと呼ばれる黒船集団のストリーミングサービスは、
典型的なサブスクリプションモデルです。
この黒船企業には…
日本のメディアは複数M&Aしたとしても、
追いつく事さえ厳しいと言われています。

ひげ剃りのサブスクリプションに学ぶ

2016年7月に米国で衝撃が起きました。
生活用品メーカーのUnileverに、
なんと約1,000億円で買収された企業があります。
それが「Dollar Shave Club」です。
ご存知の方も多いかもしれませんね。
たった1ドル(+送料)で、
「カミソリが定期的に届く」と言う、
サブスクリプションコマースを展開していました。
2012年に創業後は著しい成長を見せます。
会員数は3,200,000人!
売上は200億円以上!
そしてUnileverが約1,000億円で買収です。
大成功ですね。

プロモーションを学ぶ

Dollar Shave Clubの記事を色々とみて行きますと…
とても面白い内容が見えてきます。
「なぜヒゲ剃り?」
「わずか創業4年で?」と言う点です。
実は…アメリカの髭剃り市場は、
圧倒的寡占市場だったのです。
寡占市場とは、
「ある商品やサービスに係る市場が、
少数の売り手(寡占者、寡占企業)に、
支配されている状態」を言います。
米国ひげ剃り市場の現状として、
Gillette社とSchick社の2社で、
全米市場の8割を独占的に支配していました。

旧型のビジネスモデル

今までの独占2社は、
「ひげ剃り本体と替え刃をセット」
にして売ることで、
顧客をキャッチしており、
新規参入が厳しい現状でした。
これは…
「消耗品と耐久消費財とを掛け合わせて販売するモデル」
です。
その2社は多大な広告費を使い、
テレビCMをバンバンやっていたのです。
他社が入ってこれないだろう!と言う驕り?
があったかどうかは分かりませんが…
が予測できますね?

新型のビジネスモデル

一方Dollar Shave Clubは発想を転換します!
「手軽に始められて、いつでも辞められる」
という形で、
サブスクリプションモデルのわずか1ドルと言う、
消費者の参入ハードルを下げたことで、
多くの顧客を獲得しました。
そしてココからがポイントです!
Youtubeというオンラインチャネルで、
一気に市場に”殴り込み”を掛けて行ったのです。
そしてYoutubeを使って現状を逆手に取り、
強烈なメッセージを寡占の2社と、
消費者の心へプロモーションで仕掛けます。
アナログメディアとデジタルメディアの違い、
これは変化しづらい旧型ビジネスモデルと、
変迎自在の新型ビジネスモデルの大きな違いとなるのです。

緊急課題その③

オープンイノベーションを取り入れるべき
緊急課題その①として、
「プロダクトライフサイクル(PLC)の短期化」
でした。
まさにDollar Shave Clubは実例ですね!
緊急課題その②は、
「消費ニーズの多様化」
をお伝えしました。
デジタルメディアの説明でお分かりですね?
そして最後となる緊急課題その③
「誰でも新規にサービスや事業を立ち上げる事が可能」
クローズドイノベーションでは、
時代に取り残される可能性が高くなります。
優秀な技術者やSEは引っ張りだこの時代…
いかに自社が積極的に外へ出て、
連携提案が出来るか?がポイントとなります。
そこの交渉術で、
重要なイニシアチブを取ることが出来るのです。

オープンイノベーションと行動経済

今回3日間に渡り、
連続で記事を書かせて頂きました。
これからの時代は、
過去の成功パターンは役に立ちません。
チャンスは行動と比例します!
スピードが楯となり、
行動(実践)が矛となるのです。
動きもせず机の上やテレビの前で、
マスメディアレベルの知識で満足しているだけで、
生き残れるはず等無いのです。
Dollar Shave Clubの発想は、
まさにベンチャースピリットですが、
何が凄いか?と言えば…
売り上げなどでは無いのです!
3,200,000人の顧客データを取っている事に、
他ならないのです!
そこに価値があるからこそ!
100,000,000,000円と言う金額で買い取ったのです。
オープンイノベーションを取り入れるべき必要性、
行動経済学との相性は抜群です!
明日は総まとめとして、
Part④記事をアップさせて頂きます。

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