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コラム 「クールリステリンって、どんな味か?」

【むかしむかし発行していたメルマガの記事から】 
本当にあった、マウスウォッシュを飲み込まなくてはならない状況についてのお話。(=^・^=)

今週のコラム(BGMは今井美樹の「未来」をどうぞ)
「クールリステリンって、どんな味か?」 by 吉田柴犬

 あれはまだ独身だったころだから、もう4〜5年前になるだろうか。浜松に帰ってきて数年たっていたけど、髪の毛を切るところに困っていたころだった。まだ、今の行きつけの佐鳴台の床屋「理髪館」がなかったので、どこかいい美容院がないか、探していたころだった。

 柴犬にとってのいい美容室とは、

 1)あまりバカみたいにしゃべらない美容師さんがいる、
 2)男に切ってもらう趣味はない(^_^.)
 3)時間がかからない

 などの条件が挙げられるけど、そーゆーお店が見つからくて、いろんな人に聞いていた。

 すると、職場が一緒の女の子が自分の行きつけの美容室を教えてくれ、何回か通うようになってた。たまたま担当になってくれた女性の美容師さんが、静かめで感じのいい人だったからで、やっと行きつけのお店になるか、と思い始めていた。

 その日も仕事帰りに髪の毛を切ってもらおうと思って、電話で予約すると、1時間ぐらい時間が空いてしまった。そこで、ご飯を食べようと思った柴犬は、美容室の近くのうどん屋に入ったのであった。釜揚げうどんを食べようと思っていたのに、メニューを見て、思わず「カレーうどん定食」というのを頼んでいた。(^^.) ほんとはカレーはそば、というのが柴犬の決まりなんだけどうどんも食べると美味いんだよね、お、ここのカレーはなかなか辛くて、いける、、、ずるずる、、、ずるずる、、、。あー食った食った。お金を払って外に出て、車に乗ると、「う、口の中がカレーくさい!」。「いかん、このまま美容室に行くと、美容師さんに『あ、カレー臭い、、、。ははーん、こいつはカレーうどんを食べてきたな、、、、、。』と思われてしまう。

 ばかばか、何でこーゆー時にカレーうどんなんて食べたんだ!」と思ったんだけど、アフターフェスティバル、後の祭り。(オヤジギャグ(^^.))

 追いつめられた柴犬が目にしたのは、サークルKの看板だった。3分後、店を出た柴犬が手にしていたのは、携帯用のクールリステリン@100円だった。

 問題はどこでリステリンでごぼごぼするか、だったんだけど、美容室の駐車場が道から奥に入って暗いところだったので、そこですることにした。(^_^.)

 車を止めて駐車場に誰もいないことを確かめ、クールリステリンを口にたっぷり含んだ。アルコールの強烈な刺激が口の中に行き渡り、ごぼごぼしながら、「これでカレーうどんの痕跡は完全に消せた」と喜んでいた。そして、車から降りて、後ろの方にぺってしようと思った途端、「あれー、吉田さんじゃないですかー?」と明るい声がした。

 えっと思って振り向くと、そこにはお店を教えてくれた子とは別の、同じ職場の女の子が立っていた。

(柴犬独白)
「そーだ、この子もこのお店の行きつけだって、言ってたけど、、。もう口
 の中はリステリンだらけで、苦しい、でも、ここで、リステリンをばーっ
 と吐くと、彼女から変質者だと思われるかもしれない、、、。カレーうど
 んの臭いを消してたんだよ、と説明できるのか?、、、。どーする?」

 結局、柴犬は大量のリステリンを飲み込むことを選択した。「あー、ここの美容室だったっけ?オレはSさんに紹介してもらったんだー。」とか話しながら、柴犬の目に涙が浮かんでいた。安堵しながら、美容室に入った柴犬は、気持ち悪くなり、意識が遠のきながら、カットをしてもらっていた。バカだねー。(^_^.)【柴】

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発行日: 2000.02.20 発行 第73号

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