見出し画像

コラム 「ドラえもんを読んで号泣した夜」

【むかしむかし発行していたメルマガの記事から】
いまではドラえもんの名作と名高い「映画 ドラえもん のび太の結婚前夜」の本を貸してもらって、夜中に一人で読んだ体験のお話。

自分でも信じられないけどこれは本当に実話です的コラム
ドラえもんを読んで号泣した夜」 
by 吉田柴犬(当誌編集長)

 食べ物とは全然関係ないのですが、自分でも不思議な体験だったので、、。 

 先日、職場のH氏(柴犬の上司で一つ年上)から借りたてんとう虫コミックスアニメ版「映画ドラえもん のび太の結婚前夜」。H氏からは感動する、感動する、と言われて借りたものの、いまさらドラえもんでねー、思いながら、夜の10時過ぎに1人で夕食を食べて、テレビを観ながら、ぱらぱらめくったのでした。

 ストーリーはタイトルの通り、のび太がしずかちゃんとの結婚前夜にドラえもんとタイムマシーンで行く、という内容。とてもいいお話で、だんだんまじめに読み進めていくと、感動的なラストシーンが待っていました。それはしずかちゃんが、お父さんにお別れを告げるシーン。こーゆーのがもともと弱い柴犬なので、涙がじわーっと出るんだろうな、と思いながら、お父さんの台詞を読んでいたら、突然、こみ上げるものがあって、声を上げて、おーいおい泣いてしまったのです。ドラマや映画なんかでこんな泣き方を見たことはあるけど、実際には泣いたことも、泣いてるのを見たこともない柴犬は、泣きながら信じられない気持ちになりました。

 いかん、こんな時に奥さんが起きてきたら、何と言い訳しよう、と思いながらも、大泣きしたコドモのように、ひくっひくっというのが止まらず、泣きやむまでに大分時間がかかりました。結局、次の朝に、目が腫れていることを指摘されて、大泣きしたことはばれてしまったのです。

 一応、気を落ち着けて、最後まで読んで、あれは何だったんだろう、と思ったんだけど、柴犬の結論としては、決して豆柴の結婚(ってまだ2歳にもなっていないんだけど、、(^^.))とだぶらせたわけでは決してないのです。ではなぜか、、、、説明が難しいけど、人類の持ってる普遍的な愛情に感動したのだと思います。豆柴が生まれた日のことを柴犬もメモというか、豆柴あての手紙として書いているけど、しずかちゃんのお父さんが思ったことと同じことを感じたのです。あとはコドモの頃から知っていたしずかちゃんがお嫁に行くなんて、、、という俗な感情も少しは入っていたのでしょう。(^^.)

 H氏にこの話をしたら、藤子不二雄は手塚治虫に匹敵すると思う、と言っていましたが、柴犬もそう思いました。宮崎駿もまだまだね。だって、一組の親子の会話だけで、人類を語れる漫画家なんて、他にいないもの。 

 今度はビデオを借りてきて観ることにしている柴犬でした。【柴】

BI-WEEKLY E-MAIL MAGAZINE "HAMAMATSU SHOPPING &DINING GUIDE
" HAMASUDORI"
隔週刊メールマガジン 浜松ショッピング&ダイニングガイド「浜州鳥」
発行日: 2002.02.03 発行 第126号

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?