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怒りや悲しみを伝える方法~主語を「あなた(You)」から「私(I)」へ 情熱所長シリーズVol.54

こんにちは!
人と組織を咲かせる人財育成コンサルタント
吉田裕児です。

期待通りにできない部下やダラダラとやる気のない部下を見ると、どうしても怒りが込み上げてしまうことはないでしょうか。だから、「何をやっているんだ!」「やる気があるのか!」と。

しかし、これでは部下はやる気を出しできるようになりません。
なぜなら、部下は責められていると思い心の扉を閉じてしまっているからです。

今回も、吉田部長と情熱所長との対話から部下の心をオープンにする方法を教えてもらいましょう。

では、今回のはじまりです!

人は、責められると心を閉じてしまう

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情熱所長
吉田部長、部下が私の期待通りにできなかったり
ダラダラとやる気のない状態だったりすると

つい「何をやっているんだ!」
「やる気があるのか!」と言ってしまいます。
これではダメだとわかっているんですが、どうしたらいいでしょうか?

吉田部長
その気持ちは十分にわかるよ!
昔の私もそうだったから。(苦笑)

で、そのあと部下はどうなったかな?

情熱所長
そうですね。部下は「すみません」と言って下を向いたままだったり
こちらを睨みつけるような反抗的な態度だったりします。

吉田部長
やっぱりねー。部下は自己防衛本能を働かせて
情熱所長の話を聴くどころではなくなってしまっているね。

(※自己防衛本能は、黙り込んだり、反抗的な態度をとったり、
やり過ごしたりして、心の扉を閉じてしまうことです。)

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情熱所長
そうですねー。
いつも、そこで「もういい。次から注意しろよ!」で終わってしまい、
また、同じようなミスを繰り返したり
やる気のなさがそのままだったりします。
どうしたらいいでのしょうか?

「あなた(You)」メッセージは、部下を責める危険性あり

吉田部長
情熱所長が使っている言葉は、「あなたは(You)」メッセージと言って
「あなたは、何をやっているんだ!」
「あなたは、やる気があるのか!」
と「あなた(You)」を主語にしている

情熱所長
えっ、気づきませんでした。
私が使っている言葉は、「あなた」を主語にして言っているんですね。

吉田部長
もし、情熱所長が私の部下だったら
「あなたは、何をやっているんだ!」
「あなたは、やる気があるのか!」
と言われたら、どんな気持ちになるかな?

情熱所長
そうですね。
責められている感じがします。

吉田部長
そう。部下は自分が責められている気持ちになり
自己防衛本能を働かせてしまっているんだ。

だから、どんなに大きな声をだしても
どんなに怖い顔をしても、部下は身構えるばかりだ。

情熱所長
そうなですね。
では、どうすればいいのでしょか?

「わたしは(I)」メッセージで伝えると気持ちが伝わる

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吉田部長
「私は悲しい!」
「私は悔しい!」
「私は怒っている!」
と「わたしは(I)」メッセージで伝えてごらん。

情熱所長
えっ、自分の気持ちを「わたしは(I)」メッセージで伝えるんですか。

吉田部長
そうなんだ、Youメッセージだと
部下は自分が責められていると自己防衛本能を働かせて
自分を守ることに意識が向いてします。
だから、上司の話を聴くどころではなくなってしまう。

情熱所長
そうだったんですね。
私は、Youメッセージで部下を責めていたんですね。

吉田部長
そういうことになるね。
一方、Iメッセージを使って、上司の気持ちを伝えれば、
部下の意識は上司に向く。
だから、部下は上司の言葉に耳を傾けるようになるんだ。

情熱所長
そうなですね。部下の意識が上司に向くかー。
なるほどー。

吉田部長
そうすれば、どんな小さな声でも大丈夫。
自分の感情をIメッセージで伝えると部下の心にも響く。

情熱所長
そうなんですね。
今まで自分の感情を伝えることはなかったです。

感情を伝えると、その原因を考えるようになる

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吉田部長
上司の感情を伝えると、部下は、
「なぜ、この人は悲しいんだろう?」
「なぜ、残念がっているんだろう?」
と理由を考えるようになる。

情熱所長
上司の感情を伝えると部下も同じ感情になって
その感情の原因を考えるようになるんですね。

吉田部長
そうそう。そうすると、
「上司は、私がミスしたこと、さぼっていることを悲しんでいるんだな。
怒っているんだな」と気づくことができる。

情熱所長
上司が気づいて欲しいことを自ら気づけるようになるわけですね。

吉田部長
そうなんだ。そこで、はじめて、
部下が「自分が悪かった」と反省できる。

そこから、「次、どうすればいい?」と問い掛けすれば
部下は次の行動を考えることができる。

もし、その行動に修正するところがあれば
情熱所長からアドバイスすればよい。

情熱所長
なるほど、上司からそんな言われた方をされたら、
部下は嬉しくなってやる気になりますね。

吉田部長
叱ることの目的は、部下が自分でミスに気がつき行動を変えることだ。

情熱所長
はい、わかりました。
「お前は、、、」と言いたくなったら
「私はスイッチ」をポチって押して、自分の感情を伝えことからはじめます。

では、今回の質問です。

「自分の感情をYouメッセージで伝えていますか?
それとも、Iメッセージで伝えていますか?」

今回のポイント
・自分の感情をIメッセージで伝える
・部下の意識を上司に向けさせる
・次の行動を考えられる質問をする

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