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クロスマートが解決したい外食産業の課題



こんにちは。はじめまして。
クロスマート代表の寺田と申します。

2018年に創業してからあっという間の4年間。前回は創業からのハードシングスについて書きましたが、今回はクロスマート社が解決したい業界課題について書いてみたいと思います。

クロスマートは「想像力とテクノロジーで、外食産業の発展に貢献する」というビジョンを掲げ、外食産業の様々な課題を解決していく会社です。

外食産業の課題とは

“外食産業”と言っても、レストランの予約や決済など自分自身がユーザーとして利用する領域と、食材の仕入れなど外からは見えない領域があります。この外から見えない領域には、デジタル化されていない属人的な業務が多いと感じています。中でも飲食店さん、卸売業者さんにとって負担になっているのが日々行う食材の受発注です。

飲食店さんの多くは、毎日食材を仕入れています。仕入先はジャンルごとに分かれており、お酒は酒屋、お肉は肉屋、野菜は八百屋といった形で、1店舗あたり5〜10社くらいの卸売業者さんと取引があります。

日本には約60万の飲食店と、約5万の卸売業者があります

飲食店さんの発注方法はFAXが多く、ここが卸売業者さんにとって大きな負担となっています。一日に何百枚、何千枚ものFAXが届き、手作業でデータ入力をしています。受発注はミスが許されない業務なので、精神的にも大変な仕事です。

卸売業者は毎日、FAXのデータ入力をしています
手書きの注文用紙は解読するのも大変・・

外食産業の仕入れの約60〜70%は、FAXによる受発注です。規模の大きなチェーン店はデジタル化(Web発注)されていますが、規模の小さな個人店では今でもFAXで発注しているのが現状です。個人店でデジタル化が進まない理由は、慣れた発注方法を変えることの手間や、使いやすいサービスがなかったからではないかと考えています。そこで私たちは、個人店にとって使いやすいサービスを追求し、受発注サービスを開発しました。

飲食店はLINEもOCRも無料で使えます

受発注には「売り手」と「買い手」が存在します。売り手は卸売業者さんで、買い手は飲食店さんです。私たちがサービス開始からずっと大切にしている価値観は、卸売業者さんと共にサービスをつくるというスタンスです。

飲食店のFAX注文を減らすには、飲食店に直接アプローチする方法と、飲食店と取引の多い卸売業者からアプローチする方法があります。私たちは、卸売業者さんからアプローチしました。飲食店が便利なのはもちろん、卸売業者にとってもメリットがなければ、外食産業の受発注プラットフォームとしては広まらないと考えたからです。そのためにまず、卸売業者さんの受注業務を学ぶところからスタートしました。

実際の受注現場

「卸売業者さんと共にサービスをつくる」という方針を掲げて、実際の現場を見にいくと、想像以上に大変な業務をされていました。ひっきりなしに届くFAX、何人もの受注スタッフさんがデータ入力している光景に驚きました。この受注作業が深夜に行われているということにも驚きです。

卸売業者さんの社内には、何台ものFAX機があります

飲食店さんが仕入れ(発注)をするのは、お店が閉まる前後の夜21時から24時くらいです。卸売業者さんは夜から受注作業をして、翌朝には商品を出荷するというサイクルです。受注作業はミスの許されない業務で、時間との勝負でもあります。卸売業者さんの負担を少しでも減らしたい。そのためにも飲食店さんからのFAXを減らし、受発注をデジタル化することは大きな意義があると感じました。

夜に注文したら、翌日には商品が届くというスピードはすごい

クロスオーダーはサービス開始から約3年で、30,000店舗以上の飲食店さんにご利用いただいています(2022年11月現在)。これだけ急速にサービスが広がったのは、卸売業者さんのおかげです。飲食店の発注をデジタル化するには、卸売業者さんの協力が不可欠だと考えています。卸売業者は何百〜何千店舗の飲食店と取引があり、日常的にコミュニケーションを取っています。飲食店と取引しているあらゆる業者の中でも、飲食店↔︎卸売業者は特別に強い信頼関係があると感じています。

受発注をデジタル化するには、売り手と買い手の双方にメリットがあることが重要です。私たちは卸売業者さんに必要とされるサービスを作り、卸売業者さんと共に広げてきました。卸売業者さんから取引先飲食店さんにご案内いただくことで、クロスオーダーは急速に拡大しました。卸売業者さんはクロスオーダーを広げることで受注業務の効率化(コスト削減)になる、という好循環が生まれています。

毎月発注している飲食店さんが3万店舗を超えています

外食産業を支える卸売業者を支えたい

クロスマートを創業してから強く感じることがあります。それは、外食産業において卸売業者の存在は大きいということです。卸売業者さんがいるから、飲食店さんは新鮮で美味しい食材を安定的に仕入れることができます。”外食”は日本が世界に誇る素晴らしい文化です。全国60万店舗の飲食店さんを陰で支える卸売業者さんを、私たちはリスペクトしています。卸売業界には100年以上続く会社も多く、それだけ地域社会に必要とされてきた、貢献してきたことの証明だと私は思っています。

クロスマートが目指す世界

「想像力とテクノロジーで、外食産業の発展に貢献する」というビジョンを掲げ、私たちは外食領域にこだわり続けたいと考えています。外食には人を笑顔にしたり、慰めたり、元気づけたりするチカラがあります。大切な人の記念日を祝ったり、決意を固めたり、想いを伝えることもあります。そういった人生における何気ない日常や、大切なシーンに欠かせないものが”外食”だと私たちは思っています。

少しでも良いものを、少しでも新鮮なうちに。少しでも美味しいものを、少しでも熱いうちに。卸売業者、飲食店、生産者、これら外食産業に携わるすべての人たちの努力があってこそ、”外食”は素晴らしいものであり続けるのだと思います。

最後に

私たちは受発注サービスを皮切りに、今後様々な業界課題にアプローチしていきます。一貫しているのは、外食産業の発展に貢献したいという想いです。外食産業には受発注以外にも、デジタル化することで生産性が上がる領域がまだまだあり、販促や請求書もその一つです。「卸売業者さんと共にサービスをつくる」という方針を継続し、今後も様々な業界課題に挑戦していきたいと思います。

外食に特化したサービスを今後も生み出し続けます


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