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訪日インバウンド客に対する調査では、「日本の夜はつまらない!」と酷評されている。
まぁ、そうだろうなぁ。と思う。都心部の渋谷新宿は例外として、地方都市では特に静か。私がアドバイザーとして通った東北の県庁所在地は駅前は22時ですべて閉まる(泣)
せっかく、地方都市に来たインバウンド客も、夜行く店がない。飲食以外も楽しむものがない。よって、ホテルで寝るしかない。
これが「観光立国」を目指す我が国の今日現在である。

ここでは、ナイトタイムエコノミーの可能性、地方都市における経済インパクトの可能性と、先進事例をレポートしていきたい。

夜のコト開発。地方都市の可能性は高いが、問題は、現在、ホテル等宿泊施設のないところに、「泊まる選択肢」をいかに創るか?である。
答えの一つが「古民家再生」であることは言うまでもない。では、古民家が無いところはどうするのか?
その答えは、近年は流行りのグランピング(=グラマラス・キャンピングの略)であると見ていると述べてきた。では、グランピングだけの展開で、観光地競争に勝てるのであろうか?

昨年夏から、DMOのアドバイザーとして関わるコトになった、福島県県いわき市。東北有数の観光地である。3.11の後、市民の弛まぬ努力によって、復興は進んできたかに見える。が、DMOアドバイザーとして具体的に関わり分かった事がある。それは、「海の復権」が進んでいないことだ。
震災前に盛んであったいわき市の漁業は、いまだ続く風評被害により、水揚げは停滞し、漁師の方たちは「海の仕事を捨て、陸に上がった」ままである。海の男たちが、海に出れない苦痛は、島育ちの私には痛いほど判る。
また、3.11のあの日、流されてしまったヨットハーバーには、8年経った今も「ヨットはゼロ」である。以前はヨットを持っていたという市役所職員が私に言った。
「ハーバーのヨットがすべて流されてしまい、自分たちだけが、またヨットを持つ気にはなれない。」、、、、、、、痛いほど判る。海自体は穏やかな海として復活しているが、そこに生きるいわき人にとって、いわきの海は3.11のあの日の止まっており、「海の復権」が出来てはいなかった。

DMOのアドバイザーとして関わるコトになった私には、「いわき・海の復権」がテーマとなった。

続く。

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