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生まれ育った街に、ボールパークができました

これは「#10年後にスポーツ業界を盛り上げる若者たち のAdvent Calendar 2023」の18日目の記事です。

昨日は越智 達也さんの「人の繋がり」の記事でした。


1.はじめに

たけまる(@Scalesyoshikawa)です。
北海道と野球を愛する大学生です。


今年3月、北海道北広島市にプロ野球・北海道日本ハムファイターズの新本拠地「エスコンフィールドHOKKAIDO」が開業しました。世界がまだ見ぬ夢のボールパークは、野球の試合を観戦するためだけの施設ではありません。球場が核になった「F VILLAGE」という街が生まれました。

そんな今一番アツい街、北広島市で18年間生まれ育ちました。
大学進学を機に上京した今も、北広島市のボールパーク関連のお手伝いをしたり、通っている専修大学では「専大スポーツ編集部」の学生記者としてスポーツと関わっています。

GLOW | スポビズ若手コミュニティさんにお声がけいただき、『10年後にスポーツ業界を盛り上げる若者たちの思うこと。考えること』というテーマでnoteを書くことになりました。

ボールパークのそばで、一番近くで育った若者は何を感じたのか、せっかくの機会にまとめてみます。

エスコンフィールドHOKKAIDO

2.札幌の隣街、北広島

『出身どこなんですか〜?』と聞かれれば必ず『札幌の隣にある北広島っていうところなんです〜!』と答えます。『札幌の隣』という枕詞がなければ広島県だと思われかねない。きたひろ(地元の人は北広島を「きたひろ」と呼ぶ)では語り尽くされたあるある。

新千歳空港から札幌駅に向かうほぼ全ての電車が、北広島駅に停車します。北海道にいらしたことのある方は必ず目にしているはずなのですが、知名度は低い。

とにかく地味なのです。住みやすいけど、これといって何もない街。とにかく公園が多かったので、子供ながらに好きだったのはそのくらい。

そんな街に突然大ニュースが飛び込んできます。

3.きたひろに新球場!?

『ファイターズが札幌ドームから移転!移転先の候補は北広島!』


信じられない。日ハム的には「シンジラレナーイ」と言った方が良いか。こんな街に?

「北で広がる夢がある」。新球場誘致のこのスローガンが、市内に溢れていました。もちろんワクワクはするんだけど、何度この言葉を見ても、現実だとは思えない。本当にできるの?

建設前の模型です。これができるのだろうか


中学生の自分がそんなことを思っているうちに、あれよあれよと話は進み、なんと本当に北広島に移転することになってしまいました。

ただ家から近いという理由で進学を決めていた北広島高校。なんと真横で新球場の建設が始まりました。

右の白い建物が北広島高校。近すぎる


真横というか、ほぼ敷地内です。

気持ち的にも、物理的にも、誰よりも近くで建設を見守っていました。

建設が始まっても未だに現実だとは思えないけど、完成を夢を見てもいいのかもしれない。とにかくワクワクしながら、工事中の開業予定地をよく散歩していました。

2020年春。更地でした
2021年夏。特徴的な三角屋根の面影が


工事が進み、球場が形になるにつれて、地元に出来るこんなにワクワクするプロジェクトに自分もどうにかして関わりたい!という思いが強くなっていきます。

そんな時、近所の高校ということで、北広島市役所の担当の方とお話しする機会があり、今考えると大変お恥ずかしいのですが、ボールパークに対する気持ちを熱弁してしまいました。

半ば暴走したような形ですが、これがきっかけになり、上京した今でも関わりを持たせていただいています。

4.私たちにとってのボールパーク

2023年3月、エスコンフィールドHOKKAIDOが開業しました。

現実でした。本当にきたひろに新球場ができました!

ファイターズファンとしての自分はもちろんエスコンフィールド開業を喜んでいるのですが、それ以上に、北広島市民としての自分が、ボールパーク誕生を喜んでいます。

世界に誇るシンボルが地元に誕生して、大変な注目を浴びている。市民として誇らしい。さらに地元のことが好きになる。

地元の友人たちが、ボールパークの中でいろいろな役割をこなし、それぞれの関わり方で活躍している。ボールパークに行けば、誰かに会える。

「北広島出身なんです〜!」と言った時の反応が、今年は明らかに変わりました。うっすらではあるけど、みんな知ってくれている。ボールパーク効果を肌で感じています。すごく嬉しい。

場内を一周すれば誰かに会えて、コンコースで交流できる。スポーツを中心にした交流が本当に行われています。

コンコースがものすごく広いのも特徴です

これこそが、ボールパークのあるべき姿で、ファイターズが球団理念に掲げる“Sports Community”そのものだと思っています。

エスコンフィールドのことを、地元の人は「ボールパーク」と呼ぶことが多いです。北海道の人にとって、北広島の人にとっては、誘致段階からずっと「ボールパーク」と呼ばれてきたものです。野球場とかそういう括りではなくて、ひとつの街を作ろうとしていることが浸透している。

道外の方は「エスコン」「エスコンフィールド」「新球場」と呼ばれることが多い印象です。

「ボールパーク」と呼ばれることこそ、“Sports Community”が地域に根付いている証拠なのかなと、勝手に思っています。

Fビレッジエリアには公園も!子どもたちが遊んでいます。素敵!

そんなこんなで、夢のボールパークを、ちょっとだけ特別な気持ちで見守っています。

来月はエスコンフィールドで開催される初めての成人式!まさか自分たちの代が初開催なんて!!

ボールパークでまたみんなに会えるのが楽しみです。


文:@Scalesyoshikawa


スポーツビジネス視点で語られることが多いエスコンフィールドですが、それ以前に感じる素敵なことがたくさんあります。このような視点の記事はなかなか見かけませんので、知っていただくきっかけになれば嬉しいです。

アドベントカレンダー、明日は佐々木雄大さんの記事です!お楽しみに!!


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