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『JUNK HEAD』 シネマ5、堀貴秀監督舞台挨拶上映に参加して、感じたことのまとめ。


4月17日
大分市にあるシネマ5での初めての映画鑑賞は、
堀貴秀監督の作品『JUNK HEAD』
監督の舞台挨拶があるので、20:00の回に参加した。
クリエイターと監督、物語と制作方法について、少し物思いに耽ったのでまとめてみた。


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『シン・エヴァンゲリオン劇場版』を観て以来、無性に作品を形にしたい思いに捕われ、たまたまみつけた
「ひとりで映画作っちゃいました!」
的な作品が、この『JUNK HEAD』
だが、Youtubeの予告動画等を観て、クオリティのぶっ飛んだ高さに驚き、かなり期待しての参加。
堀監督は、この作品の制作に7年費やす。
初監督作品なので、そこも考慮しなきゃな、とは思い上映に臨むが…
メチャメチャ面白かったです!
だけど、監督としての取り組み方には、
「どうだろう?」
と、首を傾げる部分がある。




堀監督は、元々芸術家としての成功を夢見て頑張っていたらしく、自分の作品を表現する場として、映画制作を40歳から開始。
とにかく、細部へのこだわり、作品の舞台作りと、手間暇のかかるのが映像からも伝わってくる。
作品として、妥協できない思いは、充分伝わってきたのだが、物語が面白いために、そのこだわりがもったい無いと感じてしまう。
上映後制作の裏側的に、堀監督が舞台美術の塗装を行っている動画を見せてもらったが、そのこだわりを監督以外のスタッフが代わりにはできないだろうな、と思ってしまう。

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JUNK HEADは、ストーリーがメチャメチャ面白い。
今回の作品で完結はしていなく、3部構成との話だった。
この作品の評価が高まり、制作資金に余裕が出来たなら、次回作への期待から作品の完成優先で進めて欲しいなと思う程、ストリーテラーとしての堀監督の実力を感じる作品だった。
だが、人形の作成、コマ撮りのアニメーション、舞台美術、キャラクターのアフレコ……
これを監督が、続編制作時、スタッフに託すのは難しいんじゃないかなと思ってしまう。

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お金のことや、制作方法のこだわりを考えなければ、Z-Brush、BlenderみたいなソフトでCGモデリングを作成し、舞台はUnreal Engine、動きはモーションキャプチャーで、物語優先の制作方法の模索をしないかな? と、少し考えた。
そのくらい、監督の美術の汚しや、キャラクターの造形へのこだわりを感じてしまう作品だったのだ。
お話し自体が面白く、次回作を期待してしまうため、その制作を効率良くするには、CGへの移行がいいんじゃないかな?と。
「『JUNK HEAD』の良さが無くなっちゃう!」
と、反論されそうな気もするが、監督以外のスタッフが関わり、クオリティを下げずに効率的に制作を進めるという課題をクリアする選択肢として考えて欲しいなと思った。


三浦建太郎先生の『ベルセルク』の描き込みが、エグくなれば、エグくなるほど、単行本の出版が遅くなる現象に似ているなと感じたのと同時に、
総監督庵野秀明『巨神兵東京に現わる』で、一切CGを使用しなかったのが、『シン・ゴジラ』で、CGを使った表現に切り替えた気持ちが、なんとなく理解できた週末でした。




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