コロナの死者より出生率減少による人口減の方が多くなるのでは?という仮説。

先の心配をしている時ではないだろうけど、コロナと大不況が収束するまで、出生率がどれくらい下がるのか?
ひょっとすると、コロナの死者より出生率の減少による人口減の方が多くなるのではないか?という仮説。

日本でも妊婦が産院を見つけられない、マスクがないといった事態。その中でどれくらいの人が新しく子供を持とうとするのか。医療体制が安定し、自身や胎児の感染リスクが減り、ワクチンが完成するまで待つのではないか。

コロナによる死者数は4月17日の時点で150,837人。
https://www.worldometers.info/coronavirus/
2016年の世界の出生数は140,462,000人(UNICEF『世界子供白書2017』)
https://www.unicef.or.jp/sowc/data.html
仮に、2020年の1年で、コロナの死者数の合計が最終的に500,000人であるとして、年間出生数に対する割合は、
500,000人÷140,462,000人x100=0.3559681… ≒0.356%
出生数が0.356%下がれば、出生数の減少がコロナの死者数を上回る。ざっくり女性の300人に一人が妊娠・出産を諦めれば。

過去の似た事態を探せば、第二次世界大戦中は多数の死者を出したが、その後ベビーブームがきた。
今の状況は、医療と経済の不安、コロナが妊娠中の母体や胎児に及ぼす影響という不確実性、ロックダウンやソーシャルディスタンスにより新しい作りパートナーを見つけにくいこと。そして抗体獲得かワクチン完成までは最悪数年に渡って何度かそれを繰り返す可能性があること。
しかもそれが戦場と市街地を分けず、ほとんどの国のほとんどの人を無差別に襲っている。一世紀前のように、良い兵士にするために子供を産み育てることを推奨されることもない。
その後ベビーブームが来たら良いけど、基本的に世界人口が減少に転じていく今、それを望むのは難しそう。

女性が強制的に妊娠・出産させられない限り、女性自身が今妊娠するリスクを考えると出産をためらわざるを得ない。状況をちゃんと見ているカップルなら、よほど余裕がありコロナに関して安定した国にいない限り、収束するまで最大2〜3年は子作りを延期しそうだ。
その割合はわからないけれど、割合が高ければ高いほど出生率の低下とその後の社会への影響も大きい。その割合が2%なら約2%の出生率減少に、10%なら約10%の出生率減少につながる。

で、日本はすでに少子化が激しく、出生率が異常に低く、子供を産んで育てるのがとても難しい社会。
コロナと不況が去っても、第二次世界大戦後のベビーブームのように大幅な出生率上昇は見込めないだろう。おそらく、他の先進国でも。

私は出生率や人口問題の専門家でもなんでもないけれど、ロックダウンでコンドームが売れているから出生率が上がる、というのは無理筋な気がしている。女性だったらこんな状況で産む不安や恐怖は耐え難い。

人類未曾有の事態で、少子化時代の少子化が更に加速する可能性は十分にある。コロナ後の世界で、それが良い方にいくか悪い方にいくか、まるでわからないけれど。

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