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どうして日本人は英語の発音が下手なのか

とりあえず精神論

25年間、国際機関のいろんな国のオフィスで仕事をしてきたけど、英語を母国語とする人は常に少数派だったし、全くいないこともよくあった。にもかかわらず、みんな英語を使う。仕事するのも、恋をするのも、喧嘩するのも、鼻くそほじくるのも、納豆食うのも全部英語です。

最初に思いっきり書きます。もうね、どうでもいいんですよ、発音とか、文法とか、正しい単語とかね。日本人、うるさ過ぎます。

何か伝えたいから、わざわざ筋肉使って、身体から空気を出し入れして、音を発生させてるんですよね。「何かを伝える」ーそれを達成したい、声だけでなく、手や足や腰を振り回して、顔の筋肉動かして、目や眉や鼻の動きまでも動員して、人間は何かを伝えてます。

息を吸ったり、歩いたり、屁をこいたりするのと同じように、主に口から音を発生させる。

息を吸う時に規則とか考えませんよね?

歩いている時に、あっ!今の一歩は少し右にずれていたから、やり直そうとか考えませんよね?

屁こいた後に、今のは音がでかい上に臭かったから、こき直そうとか考えませんよね?

息の吸い方に迷ったり、正しい歩き方を求めて前に進まなかったり、屁をこかなかったりしたら、死ぬかもしれませんよ。

酸素を体内に取り込む、一点から別の一点へ移動する、体内からガスを放出する、という目的を達成する限り、細かいことはごちゃごちゃ言わないというのが立派な日本人のはずだったじゃないですか?

どうして、英語だけ特別扱いするんでしょうか?なんで、あんなにごちゃごちゃ言われなきゃいけないのか。英語が不憫です。英語も屁みたいにこかれたいんです。

いまさらですが、私は日本の英語教育は全廃した方がいいと思ってます。そんなことしたら、ますます世界から取り残されるって?

でも、あなた、何年英語の勉強したんですか?で、英語使えます?

税金の無駄遣いと子供の時間の浪費はやめるべきです。

誰でもできるようなことを「屁みたいなもん」っていう素晴らしい表現が日本語にありますよね(関西だけ?知らんけど)。

そう、英語は屁みたいなもんです。

どうして日本人は自分の英語の発音が下手だと思うのか

それは下手だからです。で、なにか?自覚は学びの第一歩。素晴らしすぎる。

ここで、ちょっと五十音図をみてみます。四つ抜けてるので、現代日本語には46音あります(「お」と「を」は音が同じとか、濁音、半濁音とかにゃとかきゃとかってのは、面倒臭いので外しときます)。

音の種類は何種類ありますか?無限です。ということは、日本語はたった46音で無限に勝負を挑んでいるんです。46音ってめちゃくちゃ少ない方だと思います。五十音の元祖であるサンスクリット語だって、もっとあります。

では、英語は何種類の音を使ってるか?フランス語は?アラビア語は?スワヒリ語は?知らんわ。

断言できるのは、あの五十音図のマスの中に入らない音をいっぱい使ってるということ。それをイメージするために作った苦心の策をみていただきたい。下の図は音の世界です。日本の46音は確固とした地位を占めています。しかし、他言語では他の音も使われてる。それが🔵です。日本語音のマスの外にあります。日本語の世界ではこれは発音できないじゃないですか!

ここで、日本人は創意工夫をこらします。何をしているかというと、発音したい🔵の一番近いマスを選んで代用しているのです。これがいわゆるカタカナ英語と呼ばれる発音です。天才ちゃうん?

それ、下手って言います?こっちが英語に歩み寄ってるんだから、向こうにもちょっとくらい歩み寄って欲しいよ。

マスの外に出て発音ができるようになる日本人もいます。特に子供はそもそも五十音図なんて拘束がなく、世界の音をそのまま受け取って、それをおうむ返しにすることができるので、🔵もそのまま発音できるようになります。

大人になってからでも、ちょっとはマシになるかもしれません。が、基本、日本人の耳は五十音図のマスをとらえ、マスの中から音を発射し続けるでしょう。

で、それが問題?同じような現象は、いろんな言語の組み合わせでいくらでもあり得るのは想像つきますよね。自言語のマスの外の音をつかまえて、それを発声するという困難は、日本語と英語の間に限った話では全くないのです。

ヒンディー語とかウルドゥー語などインド諸語には、Vのマスがないものが多く、Vが🔵になってしまいます。それで、Wのマスで代用している人がたくさんいました。例えば、avoid を日本人は、アボイドとかアヴォイドと発音しますが、彼らが発音するとどうしてもアウォイドになってしまいます。

パシュトゥーン語にはFのマスがないらしく、Fが🔵です。それに一番近いのがPのマスらしく、FをPで代用してました。髭モジャのいかついパシュトゥーン人が、Fuck off ! と言うと、パコッと聞こえて、お茶目な感じで可愛かったです。

こんな例は無数にあります。で、それが問題かというと、前後の文脈から、これはavoid と言ってるんだなとか、fuck off って言いたいんだなとか分かるので誰も問題にしません。いきなり英語の先生になって、いちいち発音を訂正する人なんて見たことありません。

話す方が伝えることに集中するのと同様、聞く方は理解することに集中する、そうすれば世界は開けるのです。

それでも、あなたは英語の発音が下手だとクヨクヨしますか?

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