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 本日は、6月に行う日本語教室のイベント整理などをしながら、30分のランニングに出かけて、あおぞら教室の片付けや授業準備をして、小学生の授業をしました。
 ちなみにオランダのデンハーグは快晴で、ビーチ沿いに走るランニングは開放感もあって最高です。ランニングを続けられているのは、自然も豊かでビーチもあるおかげかもしれません。

「あおぞら教室」後の日本語教室

 毎回あおぞら教室が終わった後は、授業で振り返りを行います。その度に、子どもたちは本当にいろんなことをよく覚えているなと感心します。
 楽しかったことを思い出しながら、たくさんいろんなことを言語化してもらって、言葉の力もつけていきます。

 また、「あおぞら教室」の活動の様子を見学に来ていただいた方とも知り合うことができました。私たち元高校教諭には見えていない、幼い子どもたちへのアプローチとしてとても勉強になるフィードバックをいただきました。それとともに、私の強みも明確にしてくださって、自分の自信にもつながりました。

「権力格差」という見方

 先日、『武器になる哲学 人生を生き抜くための哲学・思想のキーコンセプト50』という本を読みました。哲学を通して人間の考えや行動を学ぶことは、個人としてだけでなく、社会として重要だと感じました。
 本の中で紹介されている哲学的思考は説明も分かりやすく、どれも興味深いものばかりでした。今回はそこで学んだ「権力格差」の話についてまとめておきたいと思います。

 オランダ社会心理学者、ヘールト・ホフステード氏は文化と経営の研究における国際的なパイオニアとされているそうです。
 書籍の中では、「飛行機の機長が操縦桿を握っているときの方が、副操縦士の時よりも事故が起きやすい」という事例から、上司と部下の関係、部下が上司に対して反論する時に感じる心理的な抵抗の度合いを数値化し、心理的抵抗が強くなると知的生産に大きな影響を与えることを発見しました。
 さらに、「ホフステード・インサイツ・ジャパン」のホームページの記事によると、この「権力格差」が国によって異なり、この大小の違いが、親と子ども、生徒と教師との関係性にも大きく影響するとされています。

 日本語の学習において、学習者と指導者の関係においても、私はこの考えを大切にしたいと思いました。
 厳しく指導すべきところは指導するとして、そうでない部分に関しては学習者に寄り添う姿勢を大切にしたいと思っています。

 子どもたちの言語パフォーマンスを高めるために、けじめは付けつつも、心理的な抵抗は感じさせず、一緒にいい「学び」を築いていきたいです。

<参考文献>
 山口周『武器になる哲学 人生を生き抜くための哲学・思想のキーコンセプト50』(KADOKAWA、2018)

<参考HP>
ホフステード・インサイツ・ジャパン

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