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【優しさと鋭さと】ノイバラ

お庭にノイバラが咲いていました。

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ノイバラにはトゲがあるので、草取りの時には、ついつい足や手がひっかかり「イテテ」となります。
ひどいときには、足首あたりがひっかき傷だらけになることも。
でも、やっぱりこのお花が見たくて、切らずに残してしまいます。

サクラやウメが「バラ科」というのが、このお花を見ると、なんとなく納得できますよね(属は違いますが)。

草に紛れてそっと咲いている、真っ白なお花。草取りを忘れて、ぼーっと眺めていると、幸せな気持ちになれます。

こんなに美しいバラに、なぜトゲがあるのかな……
トゲには、茎が変化した茎針(ミカン類など)、葉が変化した葉針(サボテンなど)、茎の表面が変化した刺状突起体があり、バラのトゲは刺状突起体に分類されるということなのですが、
なぜトゲがあるのかについては、動物から身を守るため、ほかのものにひっかかって体を支えるため、茎を丈夫にするため……など、色々な説があるようです。

ノイバラの場合は、特に若いものは茎がやわらかく倒れやすいので、ほかのものにひっかかるためという理由には納得できます。
動物から身を守るという説は疑わしいようです。実際はトゲがあっても、昆虫や動物は、構わず葉や茎を食べているからという理由です。バラにも、すごく虫がつきますよね。
葉を食べる草食性の哺乳類などには、少し効果があるのかもしれません。

いずれにしても、トゲは、ノイバラの魅力の一つだなと思います。
全身にトゲを装備して、触るとケガするぜという雰囲気を醸し出しつつ、お花は小さく素朴で、まるで柔らかく微笑んでいるような……。
そんなツンデレ?な感じがたまらない。。。

ノイバラにひっかかれると、植物って優しいだけじゃないんだなと、少し気持ちが引き締まるような気がしてきます。
植物はきっと、動物に全面的に好かれるだけでは生きていけないのだろうな…と思ったりもします。
トゲは、もしかしたら、植物が、ほかの生き物との適度な距離感、ちょうどよい関係性を築くための道具なのかもしれません。


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