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”思いつき”定義集Ⅱ㉞「や・ゆ」

【野次馬】マス・メディアの「原型」。ついつい非日常に引き寄せられてしまう名もなき人びと。やめられない止められない。人が好奇心を抱いていることの証しだが、事件であれ事故であれ(うわさ話のネタにはなるが)事態に対しては何の役にも立たない。もちろん役に立つ必要もないが、無責任をいいことに過誤の情報源にならない心構えは持ち合わせていたい。

【ヤンキー】もともと侮蔑的な表現ではあるが、日本では「不良非行」を形容する場合が多い。今日ではファッション化している向きもある(あくまでも個人的見解です)。なぜか単独のヤンキーはいないようである。
◆例:俗に「田舎のヤンキー」の必須アイテムは改造バイク。ただし二車線の国道であれ疾走することはない。なぜかクネクネと平均時速30㎞程度。休憩居所はコンビニか。バイト店員は思う――たむろするな!(口にすることはない)。ちなみにヤンキー座りは優れたストレッチである。見習って損はない。

【勇気】臆病者と言われないよう、あった方がいいと思われている心の動き。ただ、冷静に考えると場合によっては無謀。無謀を越えるとただのバカ。中庸(適度)を主張したアリストテレスは、知性をもって勇気と無謀の相違を解すべきとしたが、正鵠を射た考え方かもしれない。もっとも、勇気と無謀に境界線を引くことはできない。行為の結果次第なのである。大切なのは冷静さである。

【ユートピア】文字通り「どこにもない場所」。人はこれを求めてやまない。もちろん「どこにもない」からと言って求めることをやめればつまらない。求める人たちが世界を変えてきたことを否定できるだろうか。
◆推し文献:トマス・モア『ユートピア』(岩波文庫、1995年)、H・G・ウェルズ『解放された世界』(岩波文庫、1997年)。まぁ、古くて現代にはそぐわないかもしれないが。

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