自宅で名画を鑑賞! オンライン美術展をめぐる旅
はじめに
四月も後半になり天気も良い日も増えたので、散歩がてら美術館に足を運ぶのにもってこいのシーズンになりました。しかしながら、今年は緊急事態宣言で外出自粛要請が出ており、それはできませんし、そもそも美術館は閉館中です。そこで、自宅にいながら美術館めぐりを擬似体験できるサービスを集めてみました。
休館中の美術展をオンラインでめぐる
ニコニコ生放送の『ニコニコ美術館』という番組では、休館が続く美術館の展覧会を番組として配信しています。例えば三菱一号館美術館の「画家が見たこども展」では、館長の高橋明也氏の解説付きで館内をめぐることができ、作品を観賞するだけではなく、時代背景や西洋における子供の捉え方などを学ぶこともできます。展覧会は混雑しているときに行くと、人気のある作品はゆっくりと鑑賞することができなかったりすることもあるので、こうして家で寛ぎながら展覧会を鑑賞できるというのは、オンラインならでは利点のといえるかもしれません。
現代アートを観賞できる仮想空間
現代アートをオンライン上で観賞できる取り組みとしては、ANAが2016年に公開した訪日外国人向けのサイト「IS JAPAN COOL?」のなかに「IJC MUSEUM」という仮想ミュージアムがあり、草間彌生、名和晃平をはじめとする現代美術家の作品を観賞することができます。それぞれのアーティスト毎にオンライン上に仮想の展示室が作られており、彼らの作品を角度をかえて細部まで見ることができるような仕掛けが施されていたりと、インターネットならではの特殊な方法で作品を観賞することができます。
世界中の美術館をめぐるバーチャルツアー
世界中の文化遺産の紹介を目的としているGoogle Arts & Cultureでは、80を超える国で、美術館を中心とした2,000を超える美術作品をオンライン上でコレクションしています。フランスのオルセー美術館や、アメリカのニューヨーク近代美術館(MOMA)が所蔵する作品を観賞することができるのみならず、一部の美術館ではストリートビューの方法で館内を実際に歩いて観賞しているような体験もできます。
加えて、ゴッホやピカソの人物像に迫った特集コンテンツなんかも豊富で、どんなに時間があっても足りないと感じるほどです。
名画を身近に感じられる体験
さらに、前述のGoogle Arts & Cultureにはスマホアプリがあり、そこでは美術館に展示されているような作品を身近に感じることのできる機能がいくつか存在します。2018年にリリースされたArt Selfieは自撮り画像に似た人物画を探しくれる機能として海外で多くの人に使われましたが(現在は日本でも使えます)、今年に入ってからも、手元にある写真を名画のテイストに加工できるArt Transferや、自分の部屋にARで絵画を飾ることができるArt Projectorなどをリリースしており、家の中で楽しい時間を過ごすことができます(下の画像は家にあった広辞苑を撮ってゴッホの『星月夜』風にアレンジしたものです)。
最後に
今年のゴールデンウィークは外出もほとんどできないということで、鬱屈した気分にもなりがちですが、ここは一つ、考え方をかえて、普段の休日にはやらないようなことをして、いつもとは違う特別な連休にしてみるというのもありかもしれません。ご紹介したものが少しでも参考になれば幸いです。
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