アップデート！
Ver 1.0.1 …… 一部、機能の修正を行いました。

例えば（a）とか（b）とか、箇条書きの行頭文字に同じ文字スタイルを割り当てたい、でもそれが（z）まであったとしたら……、普通にやるとアルファベットは26文字なので最低26回は同じ文字スタイルを適用しないといけない……
そういった場面で利用できるのが正規表現なのですが「正規表現がわからない」「正規表現はわかるが、入力するのが面倒くさい」といった方もいるかと思います。
今回はそんなときに便利なスクリプトです。

◆ 有志の方が公開されているスクリプトの別バージョンです

オリジナルは、Adobe のスクリプティングフォーラムの Select part of point text objects matching a regex expression で言及されていた pixxxel schubser さんのスクリプトで、こちら（https://github.com/jamesw05/illustrator-shortcuts/blob/master/apply_Style_With_RegExp.jsx）で公開されています。
オリジナル版は英語なのですが、すでに日本語化して自分のホームページで公開されている方がいて、それを見て「二次配布OKなんだ！」と思って、今回、別バージョンを公開させていただきました。
二次配布とはいっても、UI（ユーザー・インターフェース）などは全く別物です。

◆ よく使う正規表現がプリセットされています

使用方法は簡単です。
まず、正規表現で文字スタイルを適用したいテキストフレームを選択してください（文字ツールで文字部分を選択するのでは無くて、選択ツールでテキストフレームそのものを選択してください。テキストフレームの複数選択もOKです。何十個あっても処理できます）
その後「検索条件」の項目でドロップダウンリストから、プリセットされている希望の正規表現を選択し、同じように希望の「適用する文字スタイル」を選択して、OKをクリックしてください。

プリセットされている正規表現は、比較的汎用性が高いものだけに絞りました。特殊な正規表現まで入れると、ドロップダウンリストが長くなって目的の正規表現を探すのに支障が出るためです。もし、どうしてもプリセットに加えたい正規表現がありましたら、スクリプトファイル（正規表現で文字スタイルを割り当てる_v100.jsx）をテキストエディタなどで開いて追加してください。後でプリセットが追加しやすいように、コメントを入れてわかりやすく作ってあります。追加した後は忘れずに上書き保存して、Illustratorを再起動してください（PCの再起動では無いです）

あとプリセットにないスクリプトは、「検索条件」のドロップダウンリストから「その他（正規表現の任意入力）」選んで、その下の空欄に正規表現を直接入力してください（本来プリセットはオマケで、メインはこちらなのでドロップダウンリストの一番上にしました）

◆ Adobeスクリプトでは使えない正規表現も多い

スクリプトを使っていたら「正規表現をネットで調べてその通り入力したのに、全然文字スタイルが適用できない！」なんてこともあるかと思います。今回のスクリプト作成で正規表現について色々調べたのですが、一般的な検索には使えてもAdobeスクリプトでは使えないというものも多かったです（例えば「\A（文字列の先頭）」とか「\Q ～ \E（～ 部分に含まれるメタ文字をメタ文字として解釈しない）」とか……）
ですので、もし入力間違いも無いのに文字スタイルの適用ができないのだとしたら、それはその正規表現がAdobeスクリプトで使えないのでは？ということをまず一番に疑ってみてください。正規表現を調べるのにも結構時間がかかるので「調べる間に全部手作業で文字スタイルを適用していった方が早いのでは？」という訳で、正規表現に過度の期待を持つのは禁物です。確実に使えるシンプルな正規表現だけを組み合わせて利用してください。

◆「任意の文字や文字列」の検索について

好きな文字に文字スタイルを適用したいときは、「検索条件」で「任意の文字や文字列（空欄に入力）」を選択して、その下の空欄に文字スタイルを適用したい文字を直接入力してください。
正規表現にはメタ文字という正規表現に命令を与える特殊な意味を持った文字があって、その文字を検索するときには直前に \ や ¥ を付ける必要があるのですが、ここではその必要はありません。ただ文字スタイルを適用したい文字を普通に入力してください（スクリプトの内部で入力された文字の直前に ¥ を付ける処理をしています）

◆ ダウンロードはこちらから

ダウンロード後に「スキ」をいただけると、今後の制作の励みになります！