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浦島太郎がポジティブだったら…?

知っているはずなのに、まるで知らない街のようだ…退院して帰宅する際に思ったことだ。
浦島太郎はこんな気持ちになったのだろうか。
物語の中では、絶望感溢れる描き方をされているものが多いので、一般的?には絶望する状況かもしれない。

僕は③ヶ月ほど入院していたらしいので、いざ退院できたらどんな気持ちになるのか、と楽しみにしていた。
やっと帰って来れた
懐かしい
あたりの感想が出てくるのだろうなと思っていたが、いざ退院してみると、知らない街に来た感覚が強かった。懐かしいというよりはここはどこなんだろう?と思っていたものだ。
とはいえ、正直タクシーが揺れると傷が痛すぎるので、周りを見る余裕などなかった。
久しぶりに見た我が家の感想もそこそこに、やっと痛みから解放された、という安堵感の方が強かった。
それから少しずつ街を歩くようになり、改めて見る景色は、知らない街のようでワクワクしたものだ。
いまだにこんなところあったっけ?となることもあり、定着しにくい状態だからこそ、楽しめているのかもしれない、と思っている。
根底には知らないことへの好奇心があるのだろう。
これがあるかないかで、絶望感が変わる。
浦島太郎が、龍宮に行く決断をしたその当時の気持ちのままであれば、あたらしい世界を楽しめていたのかも、しれない。

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