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役に立たない旅に出る

この数年、遠くへ行った機会を思い返すと、やることがあってその土地その土地を訪れています。撮影なり、ロケハンなり、映画祭なり基本的には仕事に紐づいていることが多い気がします。その合間でどこかに立ち寄ったりすることはあれど、あくまで隙間の時間に行けるところにしか行きません。

なので、旅そのものを目的とした旅をしようと思いました。
完全まっさらに自由だとそれはそれでどう身動きを取ればいいのかわからないので、以下を今回の旅のルールとしました。
・宗谷岬にたどり着くこと
・行きと帰りの飛行機の時間が決まっていること
・仕事は(なるべく)しない
破ってもOKとします。飛行機に間に合わなかったらそれはそれでしゃーないの精神です。とりあえずは生きて帰って来ればよしとします。

どこを巡るか決めず、誰にも会う約束もせず、とりあえず最北端を目指してみます。人生観なんて変わらないような、何か今後の役に立つきっかけを得られなさそうな、何かを達成することもなく、特に価値も意義もないただの旅を楽しむことができたなら、僕は自分のことも少しは好きになれるのではないだろうかとちょっと期待しています。

という思いを抱いた時点でこの旅に価値を求めているような気はするのですが、その矛盾はあまり深く考えないことにします。

この短い文章ですらも、書くという行為は頭の中が整理される実感がありました。今回ほとんどを移動に費やすことになるので、内省の時間が多いだろうと思います。そこで考えたことらも文字に残せたらいいなと思いますが、"書かなきゃならない"と思うとたぶんやらないので、ルールにはしません。

北海道では積雪が観測されました。
行程が楽しみです。

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