【創業1年5ヶ月で6,500社導入】SaaSスタートアップのリード獲得戦略【1万字】
2019/8/1にQuickWorkを創業してから1年5ヶ月が経過しました。創業からの弊社サービスの無料トライアル社数は、累積で6,500社を越えています(試した経路数は39件)。その分、数多くの失敗もしてきましたので、私たちの経験を共有することで、少しでも皆さんのお役に立てれば幸いです。またSaaS領域で働かれているマーケ担当の方々に、QuickWorkに少しでも興味を持っていただければと思います。
下記のnoteにて開発視点での創業ストーリーが1万PVを越えて好評でしたので、今回はマーケ視点で記載できればと思います。
■noteを書こうと思った背景
ToBのリード獲得は知っているか知らないかで効率が大きく変わります。法人リード獲得に注力している方々に、私たちの成功・失敗談が少しでもお役に立てればと思い執筆しました。また、QuickWorkのリード獲得・マーケティング領域の現状・今後を知っていただいた上で、QuickWorkに興味を持っていただければ幸いです。この記事をきっかけに、QuickWorkで働くマーケ仲間が見つかればとても嬉しいです。
■想定読者
・SaaSスタートアップで法人リード獲得を担当している方
・toBのSaaSにて新規事業を立ち上げられる方
・SaaSスタートアップへの転職を検討しているマーケ担当者
弊社サービスについて
まずは株式会社QuickWorkでこの1年でリリースした5つのサービスを紹介できればと思います。現在の主力事業は2つで、どちらもSaaS型の法人向け営業支援ツールです。
1. 「営業リストの決定版」ApoKaku
170万件以上の企業データを元に、156項目から検索条件を指定し、成約可能性の高い企業リストを10秒で作成できます。
サイト:https://apokaku.com/
2. 「AI営業マン」Daniel
企業の問い合わせフォームに自動送信。AI営業マンが営業代行します。
サイト:https://apokaku.com/daniel/
他には、
3. 「クローラー開発」TechOrder
専用のクローラーを開発し、Web上の情報を自動収集します。
サイト:https://techorder.jp/
4. 「営業マン/経営者向けメディア」SalesMap
営業に関する魅力や、困ったときに頼りになる情報を様々な角度から発信し、営業社員や営業職希望者、経営者を支援するメディアです。
サイト:https://salesmap.jp/
5. 「離職防止システム」Visual
実名サーベイにより、会社やチームの状態を10ドライバ/50設問別に多角的な切り口から分析することで、離職率を改善していくことができます。
サイト:https://visual.inc/
があります。
目次
それでは、サービスリリース時からのリード施策をご紹介できればと思います。主力事業のApoKaku, Danielのリード獲得について記載させていただきます。
(※ApoKaku, Daniel共にターゲットは「法人営業を強化している中小企業」と幅が広いです。そちらを念頭に置いたリード獲得施策であることをご認識いただけますと幸いです。)
A. リード獲得経路
B. リード獲得で大事なこと
C. 今後について
A. リード獲得経路
試した39経路
サービス立ち上げ期から下記の39経路を試しています。リード獲得はオウンド, アーンド, ペイド ,シェアド, リファラルの5つに大別され、逆にそれ以外はありません。この5つのどれを強めるかをフェーズ毎に意識する必要があります。
1. オウンド(長期的、蓄積型)
1-1. seo記事作成
1-2. 会社HP
2. シェアド(中期的, 蓄積型)
2-1. note配信(村岡, 粂, セールスチーム, 会社)
2-2. twitter配信(村岡, 粂, 会社)
3. アーンド(短・中期的, 蓄積型)
3-1. ビジネスマッチングアプリ(yenta, collabo, linker)
3-2. プレスリリース
4. ペイド(短期的, 単発型)
4-1. メール送信
4-2. Daniel送信
4-3. googleリスティング広告
4-4. gmail広告
4-5. googleディスプレイ広告
4-6. facebook広告
4-7. facebookリード広告
4-8. yahoo広告
4-9. yahookディスプレイ広告
4-10. twitter広告
4-11. wantedly広告, linkedin広告, eight広告
4-12. 資料請求媒体(メディアレーダー, liskul, フェレット, コンペル, seminarshelf, ITトレンド)
5. リファラル(短期的, 単発型)
5-1. 社員
5-2. ユーザ
5-3. 営業代行(ウレル, コンフィデンス, コミットメント, 個人事業主3人)
各経路別にメリット・デメリット・活用タイミングをご紹介します。
1. オウンド
1-1. SEO記事作成(商談化率 : ★★☆☆☆)
■メリット
長期的にはコストが逓減していきながら安定してリード獲得できます。
■デメリット
成果が出るまでに時間(半年〜1年程度)がかかるため、記事作成のために初期投資する必要があります。弊社では、営業マン/経営者向けオウンドメディアSalesMapをリリースしました。メディア構築経験の豊富な方に業務委託で入っていただき、ランサーズで記事を発注し改善を進めていたのですが、その方が私情で稼働できなくなり、現在は一時的に止まっております。長期的に継続して投資するのもなかなか難しいです。
■活用タイミング
SEOの知見者が安定して稼働できる場合に始めるのが良いかと思います。成果が出るまでに半年〜1年程度時間がかかるため、数百万円は投資コストとして見積もっておくべきです。
1-2. 会社HP(商談化率 : ★★★★☆)
■メリット
会社のことも認知した上で問い合わせが発生するため、商談化率が高いです。
■デメリット
件数が急増することはありません。弊社では月に数件〜十数件が安定して獲得できる程度です。
■活用タイミング
サービスリリース初期から会社HPからの導線は用意しておくべきです。弊社では創業6ヶ月ごろに会社HPをリニューアルし、サービス紹介のページを整えました。
2. シェアド
2-1. note配信(商談化率 : ★☆☆☆☆)
■メリット
無料で開始できます。また、バズるとリード獲得だけでなく採用や新たな人脈など副次的なメリットが多数あります。弊社では僕と村岡のアカウント、会社のアカウント、セールスのアカウントを作成して運用しています。長期の施策になるので専属の担当者を配置し運用しています。
■デメリット
コンテンツの質が低いと効果がほとんど出ません。また定期的な更新が必須です。
■活用タイミング社外向けに発信する価値あるコンテンツがある場合に、開始すれば良いと思います。
2-2. twitter配信(商談化率 : ★☆☆☆☆)
■メリット
無料で開始できます。弊社ではnoteと同様に僕と村岡のアカウント、会社のアカウントを作成して運用しています。長期の施策になるので専属の担当者を配置し運用しています。
■デメリット
リード獲得よりは採用目的など社内広報がメインになります。また長期で続ける必要があります。
■活用タイミング
採用にも力を入れ始めるタイミングで開始するのが良いかと思います。
3. アーンド
3-1. ビジネスマッチングアプリ(商談化率 : ★★★★☆)
■メリット
サービス属性にもよりますが、ビジネスマッチングアプリ(yenta, collabo, linker)を活用すれば毎日数件は安定してリード獲得できます。リード獲得できる上に、受注に繋がらなくてもサービス改善のヒントを大量にもらうことができます。メッセージに「〇〇というサービスを運営しています。・・・サービスに興味のある方はぜひカフェなどでお話ししましょう!」と記載しておくことで、ある程度ターゲットを絞り込むことができます。
■デメリット
人脈作りや興味本意の目的もあり、受注率は高くありません。
■活用タイミング
サービスリリース時に活用するべきです。弊社では、サービスリリース時に村岡と2人で各自毎月50人と会うと決めて人と会っていました。毎回渋谷のカフェで1時間程度話していました。そこからも毎月数件は受注できていました。
3-2. プレスリリース(商談化率 : ★★★★★)
■メリット
低コストで質の良いリードを安定して獲得できます。プレスリリースの記事でサービスの内容を理解して問い合わせしてくれるため、商談化率が非常に高いです。
■デメリット
月に数百件など急激に獲得することは難しいです。また、プレスリリースを作成する運用工数が発生します。
■活用すべきタイミング
サービスリリース時からグロース時まで漏れなく活用すべきです。PRTIMESでは、創業2年間は月に1本無料でプレスリリースを打つことができます。こちらは創業期は必須だと思います。今では毎月数十件の問い合わせがプレスリリース経由で発生しています。弊社では現在週に最低2本はプレスリリースを打っております。プレスリリース経由の受注率は一番高くなっており、一番やってよかった施策の一つです。
4. ペイド
4-1. メール送信(商談化率 : ★★☆☆☆)
■メリット
定期的に送信すれば、コンスタントに週に数件のアポ獲得ができます。
■デメリット
メールリストと配信システムの用意が必要です。弊社では、サービスリリース時には、ApoKakuのデータを用いてメール配信を実施していました。村岡とawsのsesを使用して簡易メール配信システムを構築し、毎月数件は受注できました。
■活用タイミング
送信リストと配信システムが用意できたら活用できます。ただ商談化率は低いため、サービス価値・ターゲットが明確に定まってからが良いかと思います。
4-2. Daniel送信(商談化率 : ★★★★☆)
■メリット
企業の問い合わせフォームに自動送信できるツールで、自動でアポ獲得できます。ユーザー様の中には月に50商談獲得し、億単位の受注をされている方もいます。
■デメリット
サービスによって向き不向きがあります。大手エンタープライズ向けのサービスの場合は、問い合わせフォームに送信しても決済者が閲覧する可能性が低く、商談につながりにくいです。またターゲットを絞った上で、文面をパーソナライズする必要があります。
■活用タイミング
中小企業が営業対象の場合は、社長や決済者が閲覧する可能性が非常に高く向いています。サービスリリース時からグロース時まで幅広く活用可能です。
4-3. googleリスティング広告(商談化率 : ★★★☆☆)
■メリット
コストをかけることで一気にリードを増やすことができます。またキーワード検索という性質上、目的が明確なため商談化率は高めです。
■デメリット
運用担当者のスキルにも寄りますが、競合の出稿状況などで獲得数が不安定になることがあります。
■活用タイミング
サービスの収益が出始めたタイミングでまず初めに広告を出すなら、リスティング広告が良いかと思います。上述の通り、ワード検索という性質上、ターゲットを絞り込めているので商談化率が高いためです。
4-4. gmail広告(商談化率 : ★★★☆☆)
■メリット
リスティングと同様にキーワードでのターゲティングが可能です。そのキーワードに関心のあるユーザーのgmailのプロモーション枠に表示されます。また、メール上にLPを展開できるためCVR向上が見込めます。リスティング同様にワード検索という性質上、目的が明確なため商談化率が高めです。
■デメリット
リスティングと同様に、運用担当者のスキルにも寄りますが、競合の出稿状況などで獲得数が不安定になることがあります。
■活用タイミング
リスティング広告が安定してきたら開始して良いかと思います。
4-5. google ディスプレイ広告(商談化率 : ★☆☆☆☆)
■メリット幅広いリーチが可能です。数百万impなどすぐにいきます。認知度向上などに向いています。
■デメリット
CPAが高くなる傾向にあります。商談目的ではコストが高騰しなかなか難しいかもしれません。
■活用タイミング
社内ナーチャリング体制ができ、かつ認知度向上を主目的にする場合に開始するのが良いかと思います。
4-6. facebook広告(商談化率 : ★★☆☆☆)
■メリット
数多く件数獲得可能です。facebookはビジネス目的で活用するユーザーも多いため、toBのリード獲得はしやすいかと思います。
■デメリット
他経路と比べて商談化率が低めです。特性としてfacebookのフィードを見ている流れで、バナーとLPを見て問い合わせしているため、リスティングほどユーザーの問い合わせ目的が明確ではありません。クリエイティブが非常に重要なため、デザインのできる担当者が必要です。
■活用タイミング
リスティングと同時もしくは後に試すのが良いかと思います。リスティングよりは顕在層が多く、商談化率は下がるためです。
4-7. facebookリード広告(商談化率 : ★☆☆☆☆)
■メリット件数は数多く獲得可能です。目安は日次で10~30件程度。
■デメリットサービス名すら認識してない顕在層の顧客も多く、営業リソースが十分でないと商談化まで繋がりにくいです。キャッチコピーと資料ダウンロードページのみ確認して資料請求しているためサービス理解が浅いです。
■活用すべきタイミング
MAツールによるリードナーチャリングの社内体制構築ができてから検討するのをおすすめします。
4-8. yahooリスティング広告(商談化率 : ★☆☆☆☆)
■メリット
件数は少ないですがgoogleでリートできない層にリーチを増やすことができます。
■デメリット
弊社の運用ノウハウが足りていないのかもしれませんが、件数があまり発生しません。かつCPAもgoogleよりも高くなります。
■活用タイミング
googleのリスティング広告やfacebook広告で上限がきたら試してみるといいと思います。
4-9. yahooディスプレイ広告(商談化率 : ☆☆☆☆☆)
■メリット
件数は少ないですがgoogleでリーチできない層にリーチを増やすことができます。
■デメリット
弊社の運用ノウハウが足りていないのかもしれませんが、件数があまり発生しません。かつCPAもgoogleよりも高くなります。yahooリスティング広告よりもさらにCPAは高い印象です。
■活用タイミング
googleのリスティング広告やfacebook広告で上限がきたら試してみてもいいかと思います。
4-10. twitter広告(商談化率 : ★☆☆☆☆)
■メリット
facebookやリスティングなど他経路でアプローチできないユーザーにリーチできます。
■デメリット
CPAが高騰しがちです。facebookほどの詳細なターゲティングができないことが原因かと思います。弊社のノウハウ不足かもしれません。
■活用タイミング
リスティングやfacebook広告で上限が見えてきた際に試してみるといいと思います。同じように運用するとコストが高騰するため、ひと工夫必要かと思います。
4-11. wantedly広告, linkedin広告, eight広告(商談化率 : ★☆☆☆☆)
■メリット
職種を絞ってターゲティングできます。
■デメリット
他経路よりCPAが高騰しがちです。facebookほどの詳細なターゲティングができないことが原因かと思います。弊社のノウハウ不足かもしれません。
■活用タイミング
ハイクラス層人材サービスなど高単価サービスは向いているかもしれません。
4-12. 資料請求媒体(メディアレーダー, liskul, フェレット, コンペル, ITトレンド, seminer shelf)(商談化率 : ★☆☆☆☆)
■メリット
件数は数多く獲得可能です。目安として各媒体月間10~100件程度。
■デメリット
潜在層寄りの問い合わせが多いため、商談化率は低くなっています。サービス名さえ認知していない問い合わせ先も多いです。
■活用タイミング
どの媒体もメール配信や獲得直後のリード架電体制など、リードナーチャリング体制の構築は必須かと思います。弊社では、他にはsaleshubやあいみつクラウドなどを試していく予定です。
5. リファラル
5-1. 社員(商談化率 : ★★★★★)
■メリット
経営陣や社員の知り合い経由となるため、サービスリリース初期に商談獲得しやすいです。サービスがまだ未熟でも、お願いベースで商談を組むことができます。導入しないとしても、サービス自体のフィードバックをもらえるため非常に有意義です。また、社員が増えてきたタイミングでも、インセンティブ(商談毎に3万円など)をつけることで継続的にリード獲得できます。
■デメリット
知り合いの数に限りがあるため、大幅なグロースには繋がりにくいです。
■活用タイミング
サービスリリース初期は特に活用するべきです。弊社では、ApoKakuリリース時に、代表の村岡が知り合い経由で上場企業から20万円の受注などを取っていました。インセンティブの仕組みを作れば、社員が増えてきたタイミングでも活用できます。
5-2. ユーザー(商談化率 : ★★★★★)
■メリット
サービスの価値を知っている状態でオススメしてもらえるため、契約率が高いです。
■デメリット
うまく回る仕組みを作る必要があります。弊社では商談設定毎に、サービスの利用可能数(ダウンロード数, 送信設定数)を付与するインセンティブを用意しています。
■活用タイミング
ユーザーに価値を感じてもらえたタイミングで導入しましょう。
5-3. 営業代行(商談化率 : ☆☆☆☆☆)
■メリット
商談獲得を依頼すれば、コンスタントに獲得できる場合もあります。ただ、弊社の場合はうまく活用できず、営業代行は失敗でした。
■デメリット
コストの無駄になる可能性が高いです。コンフィデンス, コミットメント, ウレルや、営業代行の個人事業主3名に依頼させていただいたのですが、ほとんど受注が取れず、数十~数百万円失いました。 (業務委託的に入っていただいた方1名は月に数件コンスタントに受注いただけました。) 初期費用 + 成果報酬 (受注した金額の10%など) などの条件で開始したのですが、大手営業代行はレポートや報告などはしっかりしてて「もうすぐ売れます」といつも自信はあるものの、結果が全くついてこなかった印象です。
■活用タイミング
「契約まで」ではなく、「商談獲得まで」を依頼すればいいかもしれません。弊社では、営業代行に依頼するとブラックボックスで課題が分からない&こちらで改善提案ができない状態になっていました。かつサービス機能改善の頻度が高かったため (当時は日次で新機能が追加されていった) 、情報共有もうまくいかず、柔軟なコントロールができないのが良くなかったと思います。
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B. リード獲得で大事なこと
ここまでで、経路別の解説をしてきましたが、リード獲得全体を通して大事なこと6選を記載します。
1. クリエイティブ改善の仕組み化
広告運用ではクリエイティブの質がかなり重要です。弊社では、広告のクリエイティブの質を高めるのために、社内slackでcreativeチャンネルを作り、他社の良い広告を見るたびに村岡と僕と運用担当者でスクショを共有する体制を作りました。すでに100件以上溜まっていると思います。キャッチコピーはもちろん画像やイラスト配置、配色などノウハウの蓄積が重要かと思います。
また、広告運用担当者が自身でクリエイティブを作れるかが、スピード感や改善サイクルを早めるために重要だと思います。弊社では広告担当者にクリエイティブ作成方法を学んでもらい体制を作りました。本人のスキルも伸びる上に、成果にも繋がるためこの判断は非常に良かったと思います。
2. LPとサービス資料作成
当たり前ですが、リード獲得開始前に必須なのが、LPとサービス資料作成です。創業直後では「そもそもページが存在するか」や「サービス資料がしっかりしているか」で信用度が大きく変わりました。
サービスリリース時は、LPは僕と村岡でbootstrapを用いてdjangoにて作成しました。no code系のツールを使ってもいいと思いますが、細かいところまでカスタマイズしていくためには最初から自社で作成するのがオススメです。現在はデザイナーが入りLPを改善しています。
また、サービス資料は営業担当が作成しがちですが、マーケターが入りデザイナーがデザインをする体制を作っていくべきかと思います。
3. Salesforce導入での自動モニタリング体制
モニタリング体制は非常に重要です。特に流入経路別の評価は自動でモニタリングできる体制を構築するべきです。創業当初からデータドリブンの意思決定体制の構築は村岡とともに意識しています。
弊社では、創業6ヶ月目にsalesforceを導入しました。営業の仕組み化目的です。その上でpardotを活用しリードモニタリングにも活用できる体制を作っていきました。セールルフォースとpardotにて流入経路とLP番号をパラメータで引継ぎ自動で集計できるようにしています。スプレッドシートに日次で自動連携され、経路毎, LP毎の評価を実施しています。
4. モニタリング項目の細分化
弊社では経路別に「日次・月次」の「流入数・商談数・受注数・コスト・CPA・商談単価・受注単価」が自動更新されるモニタリング体制を作っています。ここまで細かく見るためにはsalesforceのダッシュボードでは不十分でした。スプレッドシートに「Data connector for salesforce」というアドオンを活用し、salesforceのレポートを自動でスプレッドシートに日次更新する体制を作っています。
5. モニタリングの評価軸を統一
モニタリング時には、応募日ベース、商談日ベース、受注日ベースと評価軸を統一する必要があります。例えば、1月の応募100件、商談30件、受注3件の場合、流入経路毎の評価をするためには1月の応募100件から2月以降含めて何件商談したか、受注したかを見る必要があります。1月の応募数, 商談数, 受注数で商談率30%, 受注率3%と見て経路の評価をしてはいけません。
そのため、応募発生から受注までのリードタイムを考慮すると1ヶ月程度はその経路の最終価値を把握するまで時間がかかります。ここから目標商談単価を決めて各経路の評価をしています。
6. リードナーチャリング体制
pardotでのメール配信体制を作っています。今後はコンテンツ作成などより充実させていく予定です。また、ウェビナーを定期開催しており、毎回数十人は参加いただけている状況です。そこから受注することも多く、今後は他社との共同開催など力を入れていく予定です。
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C. マーケチームの今後
ここまでのように、弊社では、顕在層のリード獲得はある程度進めることができております。
今後は、
1. 顕在層のさらなる獲得強化
2. 潜在層の獲得
3. ブランディング(アポ獲得といえばこれというポジショニング獲得)
に注力していきます。
1. 顕在層のさらなる獲得強化
リード獲得に関しては、まだまだ改善幅があります。他社も気づいていないような経路開拓をしていきたいです。例えば、クラシルの堀江さんはfacebookが日本で広告開始し他社もまだ導入していない段階で毎日管理画面を見ながら他社の10分の1のコストで顧客獲得していました。ビズリーチでは創業期に広報に注力することでリリース日に数十メディアに取り上げられる状態を作っていました。弊社でもそのような圧倒的にコスパの良い自社独自の経路作りに取り組んでいきます。
2. 潜在層の獲得
資料請求媒体などで獲得した上で、費用対効果が合うような体制構築のために、コンテンツマーケを強化していきます。単に広告経路の運用だけでなく、テレアポのIS体制やナーチャリングコンテンツ作成など、幅広い施策が必要になります。
3. ブランディング
ApoKaku, Danielのセールス領域では、「最適なタイミングに、最適なコンテンツが、最適なコミュニケーション方法で届く世界」を目指しています。100社にアプローチして1社のアポ獲得している現状を、10社にアプローチすれば5社のアポが取れる構造にしていきます。効率的な法人営業なら、ApoKaku, Danielと思っていただけるよう改善に取り組んでいきます。(また、このビジョンを実現すべく、セールス領域で3つ新規事業を仕込んでいます。)
また、マーケティング組織として、現状はリード・商談獲得が業務の9割となっているのも改善していきたいです。営業組織作り、サービス販売体制の効率化(セールスなしでも売れる体制作り)なども注力していきます。
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最後に少し会社紹介を
弊社は「Be Productive 社会の生産性を底上げする」をビジョンに掲げ、Salestech・HRtech領域でSaaS事業を手掛ける創業2期目のスタートアップです。
ここまで記載したことは村岡と僕、そして業務委託3人のマーケターのみで実施してきました。QuickWokマーケ領域のコアメンバーとなるCMO候補を募集しています!
下記にSalestech / HRtechの事業概要 、弊社の行動指針を記載しているので「共感できる!」という方は是非面談しましょう。
【事業領域】
①Salestech事業(1つ目の柱)
属性データと行動データを掛け合わせ、BtoB営業の効率を高める企業データベースを構築し「攻めのリード獲得」を支援します。
②HRtech事業(2つ目の柱)
エンゲージメント向上の観点から生産性を高める組織マネジメントツール。サーベイによる組織課題の可視化します。
弊社で大切にしている5つの行動指針
ご興味あれば下記よりご応募いただけますと幸いです!mm
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