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LA to NY

LAは吸う空気と吐き出す空気で自分はいま乾燥地帯にいるんだと実感させてくれる。島の湿った気候とはだいぶ異なりなんだか呼吸が楽しい。小学生の頃は寒い冬の朝、登校したら吐き出す息が白くて吸い込んでは吐いて吸い込んでは吐いてと呼吸を一生やってた感覚に近い。
宮古島からは1日以上かけ移動し、LAの砂漠気候に降りたったことはかなり新鮮であったことを覚えている。ちなみに『サハラ砂漠』の"サハラ"とは"褐色の無"という意味らしい。果てしなく広がる褐色の光景を眺めてみたい。

2016年のLAでは空港から出て、深呼吸をするまでに前置きがだいぶあった。飛行機が滑走路に降り立ち、飛行機から空港内に歩いて入りそこからの入国審査には長蛇の列。いろんな人種が入り混じってて世界中の言葉が乱立している。世界中の様々な人たちを入管職員がさばくことは容易でないことは理解できるが流石に待ちぼうけは12時間以上のフライトの後には身体が堪える。LAは当時勤めていた仕事の出張でボスと2人での旅だった。体の大きいボスはビジネスクラスのシートでひと足先に入国審査もとっくに終わっている頃だが、こちらは待てど暮らせど列がぴくりとも動かない。
ようやく2、3時間の経過で入国審査の列をクリアすることができた。
クリアした先の光景には荷物をピックアップする回転レールのそばに立ってた無言のボスと所有のスーツケースが仁王立ちだった。その後、タクシーに乗り込み系列店であろう同じ名前のホテルを3箇所ウロウロして結局一番最初に行ったホテルへ再び戻りチェックインできた話は割愛といたす。
それから数年後に訪れたニューヨークでは空港からマンハッタンまで行ける電車に乗り込んで出発するも再び空港に戻ってきてしまう無限ループ地獄に陥ってしまったこともあった。1時間、いや2時間くらいか同じ車両に揺られ隣には地元らしきキャップを被ったおっちゃんもいたので安心しきっていたがおっちゃんも同じくこの無限ループの仕掛けにハマってしまっていた。お互い目を合わせて『お前もか』と言わんばかりの笑顔であった。駅のホームで優しくない駅員に尋ねてやっと地上に降り立った話もある。やれやれ、砂漠のアリ地獄みたいだった。

LAとニューヨークの違いはなんといってもサイズ。ワンブロックの幅がゾウの歩幅とアリの歩幅くらい違うんじゃないかと思うくらい、LAは広大であり建物も骨太に見える。一方でニューヨークはシンプルでコンパクト。コンパクトというか建物と建物の間に隙間が無いのでハシゴ酒みたいな2軒目3軒目がしやすくてスイスイ行けて楽しい。ニューヨークとは歴史が刻まれた古い街並みでこれまでにいくつもの物語があったであろう。これは宮古島の市街地の街並みにも同じく言える。そして最後にはみんなニューヨークニューヨークという歴史が刻まれた地下のお店に辿り着く。宮古島に訪れた際はニューヨークニューヨークぜひ行ってみてください。

旅の思い出の記憶を辿りながら比較したりと取り留めもない内容になってしまいましたが、2023年も残り2ヶ月となりました。毎日が同じことばかりという方は小さな旅をして日常と違うことをしてもいいかもしれませんね。

 脳内ニューヨークのエンディング曲

ニューヨークのお店の地下バー。

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