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青春ゾンビの私の弱点「河原で男女が二人乗り」

※何も学びも気づきもない記事です。

体調不良でこの1週間はほとんど寝ていた。
寝ている中で、とある夢を見た。

高校の制服を着た私、後ろには制服姿の女性。
晴れた日に自転車を二人乗りしながら河原の道を走っている。
楽しそうに笑う後ろの女性の横顔は綺麗だった。
そんな甘酸っぱい青春が私にも・・・

あるわけがなかった。

そもそも私はバス通学で自転車を使わない。
そして学校は丘の上にあって、近くに川がない。
何よりも私は女性と一緒に帰ったことがない。

私のお友達は英単語帳や古語の単語集だ。
リアルのお友達と話すよりも英語の問題集の会話を訳す方が多かった。

ではなぜ有りもしない夢を見たのか。
それは私が青春っぽいことを経験せずに大人になった「青春ゾンビ」だからだ。

「青春っぽいこと」を私に見せないでくれ

「青春ゾンビ」とは大好きな声優の佐倉綾音さんが使っていた言葉。
こじらせた青春時代を過ごして青春っぽいことを経験できなかった結果、甘酸っぱいエピソードを聞いてダメージを受ける人種である。

クラスのみんなで団結して何かを成し遂げる。
初デートでドキドキしながら手をつなぐ。
バレンタインデーに手作りチョコを作って意中の人に渡す。

そういった描写を聞くだけで青春ゾンビは心を痛める。
そして「自分は高校生の頃に一体何をしていたのか」と思う。
その中でも私が特にダメージを受けるのが「河原で男女が自転車二人乗り」という描写である。

「四月は君の嘘」という名作がある。
原作は漫画でアニメ化されており、主人公の幼馴染役として先程述べた佐倉綾音さんが出ている。

この作品はとにかく感動する作品で、ぜひ最後まで見てほしい。
ただ、私は前半の日常パートで別の意味での涙を流した。
主人公とヒロイン、幼馴染と主人公の友達が自転車二人乗りで急ぐシーンがあるのだ。

そのシーンは明るく輝いていて、青春の甘酸っぱさを凝縮していた。
そしてこのシーンを観た私は深夜にも関わらず思わず崩れ落ちて床を叩いた。
「なんて甘酸っぱいんだ!!アァァ・・」
\ドンッ ドンッ/

本当に下の階の住人の方には申し訳ない。
まさか上の階に青春ゾンビが住んでいるとも思わなかっただろう。

今の生活に刺激がないと青春ゾンビが加速する

ではなぜ当時そこまで青春ゾンビになっていたのか。
振り返ってみると、四月は君の嘘を観ていた頃は近くに友達が居なかった。

会社の同期は転勤や結婚で時間が取れなくなったし、大学時代の友達はみんな東京へ行ってしまった。
そして新しい友だちを作ろうとしても、当時コミュ障をこじらせていたため外に出る勇気がなかった。

つまり人と会えず、何のイベントもない現実を見ず、ありもしなかった青春を羨んで勝手にダメージを受けていたのだ。
「なんでオレは甘酸っぱい青春時代を過ごせなかったのか」と「過去」を後悔して「今」を生きていなかった。

今回、河原で二人乗りの夢を観たのも同じ理由。
体調不良で1週間寝込み、ほとんど人と会うことなく、何も刺激がなかったために青春ゾンビの夢を見た。

ただ一つ言えるのは、過去を後悔するだけでは現状は変わらないということ。

いくら甘酸っぱい青春を望んだとしても、私が16歳に戻ることはないし、黒髪ロングの美少女が急に目の前に現れることはないのだ。
しかも、私はいま自転車を持っていない。

それだったら、青春ゾンビの夢を見たことを黄色信号とみなしてこれから予定を埋めたほうがいい。
甘酸っぱい青春は送れなかったけども、今の私には楽しく過ごせる友人が居るのだ。

というわけでこの3連休は外に出るようにした。
そしたら今度は花粉で体調を崩して今日も体調が悪い。
次は青春ゾンビにもダメージを与えない、平和な夢を見たい。

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